連休後SOSに気付いて コロナ禍の5月、子どもの自殺急増

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新型コロナウイルス禍で子どもの自殺が深刻化している。昨年は小中学生と高校生が過去最多の計499人に上り、5月以降にペースが加速。この時期は新たな年度で環境が変わり、心身の疲労が蓄積する。さらに、コロナ禍も依然収まらず、子どもたちの心に深刻な.....
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 新型コロナウイルス禍で子どもの自殺が深刻化している。昨年は小中学生と高校生が過去最多の計499人に上り、5月以降にペースが加速。この時期は新たな年度で環境が変わり、心身の疲労が蓄積する。さらに、コロナ禍も依然収まらず、子どもたちの心に深刻な影響を与えている。NPO法人「全国不登校新聞社」の石井志昂編集長は「大型連休後も子どもたちのSOSに気をつけて」と呼び掛けている。[br][br] 「新学期は毎年つらかった。新しい人間関係をつくらなきゃいけない『圧(あつ)』を感じた」と、関東地方に住む女性(20)は振り返る。小学5年の4月、クラス替えを機にいじめが始まり、5月に登校できなくなった。6月から別の教室に登校したが「死にたい」と思い詰めた。「親や先生につらい思いと向き合ってほしかった」と思い返す。[br][br] 昨年はコロナの影響も加わった。厚生労働省の資料で小中学生と高校生の自殺者数をみると、昨年1~4月は2019年とほぼ同水準で推移。5月から19年を上回り、8月に差が最大になった。同省自殺対策推進室は「コロナの長期休校や外出自粛で、進路や家族との不和に悩む人が増えたのでは」と分析する。[br][br] また、国立成育医療研究センターが昨年11~12月、小学4年から高校生の計715人を調べると、24%が「死にたくなることがある」と回答。実際に自分の体を傷つけた子も16%いた。[br][br] 石井編集長は周囲の大人に対し、「子どもの気持ちに寄り添って話に耳を傾ける必要がある。もし子どもが危険な状態にあると感じたら、学校を休ませるなど安全確保を最優先してほしい」と話している。 主な悩み相談窓口