海の地震が内陸断層刺激か 東北沖後、長野でM6・7

 2011年3月に起きた二つの地震の関係
 2011年3月に起きた二つの地震の関係
2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)から約13時間後に長野県北部であったマグニチュード(M)6・7の地震は、東北沖の地震や度重なる余震の揺れが通過した影響で、近くの断層が緩やかにずれる「ゆっくり滑り」が起きた末に発生したとの研究.....
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 2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)から約13時間後に長野県北部であったマグニチュード(M)6・7の地震は、東北沖の地震や度重なる余震の揺れが通過した影響で、近くの断層が緩やかにずれる「ゆっくり滑り」が起きた末に発生したとの研究結果を、気象庁の下條賢梧技官や京都大のエネスク・ボグダン准教授らのチームが16日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。[br][br] 沖合の巨大地震と400キロ離れた内陸の地震をつなぐ仕組みの一端を解明した研究。今後予想される南海トラフ巨大地震などが引き起こす内陸地震の予測手法にも発展させたいとした。[br][br] 11年3月12日の地震は長野・新潟県境付近で午前3時59分に発生し、長野県栄村で震度6強を記録した。チームは付近の観測網で記録された地震の波形を詳しく解析。11日午後2時46分の東日本大震災発生以降、長野の震源付近でこれまで気象庁が把握していた数回を大きく超える285回もの微小な地震があったことを突き止めた。[br][br] その一部は、11日夜の岩手県沖の余震(M6・2)、12日未明の福島県沖の余震(M6・0)の揺れが地表付近を通ったのとほぼ同じタイミングで発生。これらの震源は南西から北東に少しずつ移動していたことが分かり、「ゆっくり滑り」の発生を示しているとみられる。この現象で地層に横方向の大きな力が加わりM6・7の地震に発展したと考えられるという。 2011年3月に起きた二つの地震の関係