コロナ禍でも環境充実 出稽古禁止から1年

新型コロナウイルス感染防止策のため、大相撲界は部屋を行き来する出稽古が禁止となって1年になる。照ノ富士は「特に変わることはない。いつも通りやっているだけ」と意に介さない。伊勢ケ浜部屋には春場所の番付で4人の幕内力士が所属し、全44部屋で2番.....
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 新型コロナウイルス感染防止策のため、大相撲界は部屋を行き来する出稽古が禁止となって1年になる。照ノ富士は「特に変わることはない。いつも通りやっているだけ」と意に介さない。伊勢ケ浜部屋には春場所の番付で4人の幕内力士が所属し、全44部屋で2番目に多い。充実した環境が大関復活を支えた。[br][br] 本場所後の稽古再開では、すぐに相撲を取り始める。左四つで力を発揮する宝富士、鮮やかな肩透かしが得意な小兵の翠富士ら多彩なタイプと20番以上取るのが日常。他の3大関が幕下以下と10番ほどにとどまることが多い中で、豊富な稽古量を生かして追い付いた。[br][br] 朝稽古をこなし、午後には伊勢ケ浜部屋の地下にあるトレーニングルームにこもって筋力強化に努めた。外出制限でジムに行けない昨年6月に「できることを見つけて精いっぱいやればいい。人は前に進む気持ちを持たないといけない」と語っていた。両膝のけがや内臓疾患の影響でどん底を経験した男はコロナ禍への弱音や愚痴を口にすることはない。[br][br] 師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は厳格な指導で知られ、元横綱日馬富士や史上1位の関取在位117場所を誇る元関脇安美錦(現安治川親方)らも育てた。妥協なき稽古を続ける照ノ富士に、安治川親方は「一番上の人が追い込むと、部屋のみんなが力を出す。背中で見せている」と姿勢を褒めた。