研究所漏えい説を否定 コロナ起源でWHO調査団

【ジュネーブ共同】新型コロナウイルスの起源解明のため中国湖北省武漢を訪れた世界保健機関(WHO)の国際調査団が30日に公表予定の報告書で、中国の研究所からウイルスが漏えいしたとの説は「極めて疑わしい」と否定したことが分かった。共同通信が報告.....
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 【ジュネーブ共同】新型コロナウイルスの起源解明のため中国湖北省武漢を訪れた世界保健機関(WHO)の国際調査団が30日に公表予定の報告書で、中国の研究所からウイルスが漏えいしたとの説は「極めて疑わしい」と否定したことが分かった。共同通信が報告書を入手した。[br][br] 調査団は30日午後(日本時間夜)に記者会見し、内容を説明する予定。[br][br] 報告書はウイルスの経路について、自然界から中間宿主の動物を介し、人間に広がった可能性が「非常に高い」と結論付けた。新型コロナに似たコロナウイルスはコウモリやセンザンコウから検出されたものの、中間宿主の特定には至っておらず、ミンクやネコが感染しやすいことから他の動物の可能性もあるとしている。[br][br] 米国のトランプ前政権は中国科学院武漢ウイルス研究所からの漏えいを疑った。報告書は同研究所を含め武漢周辺にある三つの研究所からの漏えいを否定する根拠として、各施設の安全管理が行き届いていたと指摘。中国当局が武漢で初症例を確認したとする2019年12月より前に、研究所員らに新型コロナの症状や感染の痕跡が確認されていないことも挙げた。[br][br] 中国当局は、冷凍食品に付着したウイルスが国外から入った可能性を主張。これについて報告書は、冷凍食品などを介して広がった「可能性はある」とした。ただし感染拡大初期に冷凍食品が感染経路と見なされず、ウイルス検査も実施されなかったため、あくまでも可能性に言及するにとどめた。[br][br] 国際調査団は日本の前田健・国立感染症研究所獣医科学部長ら各国の専門家と、WHOや国際獣疫事務局(OIE)、国連食糧農業機関(FAO)の要員で構成。1月中旬に武漢入りし、2週間の隔離後、現地視察や中国側の専門家との協議を行った。今回の報告書も、中国側との共同報告書となっている。