総務省幹部がNTTから、国家公務員倫理規程に違反する疑いがある接待を受けていたことが明らかになりました。[br][br] Q どんな接待ですか。[br][br] A 事務方ナンバー2の総務審議官だった谷脇康彦氏(8日付で官房付に異動)が2018年9月~20年7月に3件で計約10万7千円、巻口英司国際戦略局長も20年6月に約5万1千円の高額接待を受けました。意見交換が目的としていますが、谷脇氏は1件分の5千円、巻口氏は1万円しか負担せず、残りはNTT側が支払いました。[br][br] Q 同省幹部は放送事業会社からも接待を受けていましたね。[br][br] A 菅義偉首相の長男正剛氏が勤める放送事業会社「東北新社」から違法接待を受けたことが発覚し、先月、谷脇氏ら9人の懲戒を含め計11人が処分を受けました。11人とは別に、山田真貴子前内閣広報官も総務審議官当時に7万円超の接待を受けたことが判明。その後、体調不良を理由に広報官を辞職しました。[br][br] Q 何が問題なのですか。[br][br] A 国家公務員倫理法に基づく倫理規程は、許認可や補助金の交付を受けた企業など職務上の利害関係者から、金銭・物品の贈与や接待を受けることを禁止しています。公正な職務遂行に対する国民の疑惑を招かないようにするためです。東北新社とNTTは総務省から見て利害関係者に当たります。[br][br] Q 他にも違反した接待はないのですか。[br][br] A NTTからの接待問題を受け、総務省は他の幹部やNTT以外の通信事業者が絡む違法な接待がなかったかどうか、調査を続けています。接待で行政がゆがめられることは許されず、徹底した調査が求められます。