十和田市は24日、2021年度一般会計当初予算案を発表した。前年度当初比5・6%減の総額337億3千万円で、5年ぶりに前年度を下回った。市庁舎建設や市民文化センター長寿命化改修など、主な大規模建設事業が終了したことが要因。新年度事業について、小山田久市長は、新型コロナウイルス感染症対策とデジタル化の推進、移住・子育て支援事業に重点的に取り組む方針を示した。[br][br] 歳出は、人件費などの義務的経費が144億689万円(前年度当初比3・0%減)。普通建設事業費などの投資的経費が50億8103万円(25・1%減)となった。[br][br] 新型コロナ対策は、ワクチン接種事業など総額3億3188万円。デジタル化の推進は、バスロケーションシステムの導入など9事業に3339万円を充てる。移住・子育て支援は6事業で1億1810万円。[br][br] 公共施設関連では、総合管理計画に基づき、旧上切田小など5施設の解体工事を計5億4824万円で実施する。[br][br] このほか主なものは、市立中央病院の放射線治療器(トモセラピー)の更新費用5億7860万円など。[br][br] 歳入のうち、自主財源は25%に当たる84億2402万円(15・8%減)。市税は新型コロナの影響とみられる減収で、62億6320万円(7・1%減)を見込んだ。依存財源は253億597万円(1・6%減)。[br][br] 20年度末の財政調整、減債両基金残高は、約19億円減少し、計73億4250万円の見通し。[br][br] 21年度末の市債残高の見込みは378億4793万円で、臨時財政対策債を除く実質的市債額は265億7927万円。[br][br] 今回の予算に関し、小山田市長は「市税の減少は大きかったが、事業をしっかり精査・選択し、大事なものに重点的に取り組む考えで編成した」と語った。