八日町・番町エリアで再整備構想 八戸市が調査費計上

11月の新美術館開館を契機に地権者らによる街区の再整備構想が浮上している八日町・番町エリア。左は新美術館=19日、八戸市番町
11月の新美術館開館を契機に地権者らによる街区の再整備構想が浮上している八日町・番町エリア。左は新美術館=19日、八戸市番町
八戸市中心街の八日町・番町エリアで、民間の地権者らによる街区の再整備構想が持ち上がっていることが19日、関係者への取材で分かった。近くでは市新美術館が今年11月の開館を控えており、地元関係者が新施設と連動した街並みの景観向上を模索。中心街の.....
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八戸市中心街の八日町・番町エリアで、民間の地権者らによる街区の再整備構想が持ち上がっていることが19日、関係者への取材で分かった。近くでは市新美術館が今年11月の開館を控えており、地元関係者が新施設と連動した街並みの景観向上を模索。中心街のメインストリートにある八日町バス停から、美術館側に通り抜けられる歩道を整備する案も浮上している。2021年度には街区調査が本格的に始まる予定で、再整備の実現可能性を探る。[br][br] 八日町エリアでは昨年7月、総合建設業・田名部組(同市)を母体とする「新八日町プロジェクト」が、複合ビル「DEVELD(ディベルド)八日町」を建設。再び民間主導による構想が立ち上がり、実現すれば中心街の活性化や回遊性の向上が期待される。[br][br] 市は同日発表した20年度一般会計補正予算案に、「八日町番町地区まちづくり調査事業」の補助金として600万円を計上。市から都市再生推進法人の指定を受けた第三セクター・まちづくり八戸が21年度から関係する地権者らの意向調査などに着手する。[br][br] 調査の範囲は、三日町交差点から八日町の青い森信用金庫本店周辺までの街区。老舗酒造会社・八戸酒類の本社や八鶴工場、大正期に建てられた国登録有形文化財の洋館「旧河内屋橋本合名会社」(青森自慢料理「ほこるや」)などの歴史的建物が残る一方、低利用のビルや土地、老朽化した建物も少なくない。[br][br] 八日町地区では約30年前にも大規模な再開発計画が浮上したが、実現に至らなかった経緯がある。今回は新美術館の建設を機に、関係者の間で再整備に向けた機運が高まり、昨年から地権者らがまちづくりに関する勉強会を重ねてきた。[br][br] 八日町商店街事業協同組合の橋本八右衛門代表理事(八戸酒類社長)によると、現時点で再整備の対象範囲は決まっておらず、新たな施設の建設は具体化していない。メインストリートから新美術館に通り抜け可能な歩道などを模索する。[br][br] 今後、関係者で協議し、再整備可能な範囲を検討する方針だが、借り上げ市営住宅「八戸番町ヒルズ」やダイワロイネットホテル八戸は対象から外れる見通し。同社の八鶴工場も引き続き操業するという。[br][br] 橋本代表理事は、市の予算措置を歓迎した上で「調査を通してどのようなことができるか考えたい。街区にとってよい方向で進み、中心街活性化や回遊性向上につながれば」と話した。[br][br] ある中心街関係者は「新美術館や歴史的な酒蔵がある魅力的な景観が整備されれば、外国人を含めた観光誘客にもつながるのではないか」と期待を寄せた。11月の新美術館開館を契機に地権者らによる街区の再整備構想が浮上している八日町・番町エリア。左は新美術館=19日、八戸市番町