十和田食肉センター譲渡へ  伊藤ハム子会社、新処理施設を計画 

事業譲渡する方針が示された十和田食肉センターの管理事務所=2日、十和田市
事業譲渡する方針が示された十和田食肉センターの管理事務所=2日、十和田市
十和田地区食肉処理事務組合(管理者・小山田久十和田市長)は2日、同市の十和田食肉センターについて、伊藤ハムの子会社で、同センターを指定管理するIHミートパッカー(本社・東京)に7月1日付で事業譲渡する方針を明らかにした。組合によると、IHミ.....
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 十和田地区食肉処理事務組合(管理者・小山田久十和田市長)は2日、同市の十和田食肉センターについて、伊藤ハムの子会社で、同センターを指定管理するIHミートパッカー(本社・東京)に7月1日付で事業譲渡する方針を明らかにした。組合によると、IHミートパッカーはこれを受け、同市に本社を移転する。新たに牛の処理施設の建設を計画中で、実現すれば東北地方で有数の食肉流通拠点となる見通しだ。[br][br] 組合は1966年設立で、同市、七戸町、東北町、六ケ所村で構成。IHミートパッカーは4都県に事業所があり、と畜からカット、出荷までの業務を手掛け、2016年度から同センターを指定管理している。[br][br] 組合によると、組合は6月30日に解散し、土地や建物などの財産は無償譲渡する。留保資金は市が承継し、譲渡後に施設整備する際の補助金として活用する。[br][br] 同センターは牛と豚をメインに、馬と羊もと畜してきたが、譲渡後は牛と豚のみの処理となる見通し。IHミートパッカー側は、新たな施設用地として周辺に約2万平方メートルを取得しており、将来的に新処理施設を増設する計画という。[br][br] 同センターを巡っては11年、伊藤ハムが上北・十和田地域への進出を視野に、1968年開設で老朽化している同センターの地元負担による機能強化を要望。組合は、高度な衛生基準に対応した施設の更新には約65億円が必要と見込まれたため、単独での改修を断念した。伊藤ハムに対しては、同地域への誘致交渉を続ける考えを示していた。[br][br] 同日、同センターで開かれた組合議会全員協議会で説明した小山田市長は「粘り強い働きかけで事業承継に至った。当地域の畜産振興のため、将来を見据えての民営化だ」と語った。[br][br] 伊藤ハムの担当者は取材に「現時点で公表できる事項はないが、説明があった内容に向かって前向きに検討している」と述べた。事業譲渡する方針が示された十和田食肉センターの管理事務所=2日、十和田市