【衆院議長在任最長】大島氏会見、言論の府の威厳重視/地元への感謝も

衆院議長の通算在任日数が歴代最長タイ(2029日)に並んだ大島理森氏は11日の記者会見で、これまでの約5年8カ月にわたる期間で印象に残った出来事として、財務省の決裁文書改ざんなどを受けた2018年の所感公表など四つを挙げた。安定的な皇位継承.....
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 衆院議長の通算在任日数が歴代最長タイ(2029日)に並んだ大島理森氏は11日の記者会見で、これまでの約5年8カ月にわたる期間で印象に残った出来事として、財務省の決裁文書改ざんなどを受けた2018年の所感公表など四つを挙げた。安定的な皇位継承策については、個人的な思い―とした上で、「菅内閣の下で国民の理解と共感を得られる結論が出ればいい」と期待感を示した。[br][br] 「立法府と行政府の間で基本的な信認関係が揺らいでいるのではないか」。18年の異例の議長所感に込めた思いをこう振り返った大島氏が重視してきたのは、言論の府の威厳だ。[br][br] 議長としての歩みは「安倍1強」「自民1強」とされた政治状況と重なる。弊害として指摘されたのは過度の忖度(そんたく)だ。行政監視という重責を担う国会で政府・与党に偽りの姿勢が潜めば審議の根幹を揺るがす危険をはらむだけに、衆院のトップとして「日本の議院内閣制は国会も内閣と連帯して責任を持つ。絶えず私どもは心しなければならない」と強調した。[br][br] 上皇さまの天皇退位を実現させた特例法を巡っては、衆参両院正副議長の一人として与野党協議をリード。「絶対に政局にしてはいけない」と当時の胸中を明かした大島氏が菅義偉首相に期待を寄せるのは、菅氏が官房長官として政権側の窓口を担った経験があるからだ。会見では「粛然とした中で静謐(せいひつ)な議論をしてほしいという思いでいっぱいだ」と述べた。[br][br] 会見では地元への感謝も口にした。「つらいときも苦しいときも、お支えいただいた青森県の皆さまの気持ちあればこそ」としみじみ語り、「期待にどれだけお応えできたか。自分自身でじくじたる思いもあるが、それでも深い感謝の念を改めて申し上げたい」と硬い表情を緩めた。