衆院議長の在任最長記録に並んだ大島理森氏に、青森県関係の国会議員も祝福を寄せた。地元を大切にする姿勢、政権が変わっても揺るぎない信頼、党派を超えた叱咤(しった)激励―。大島氏の人物評をそれぞれが語った。[br][br] 大島氏の後任として自民党県連会長を担う江渡聡徳衆院議員は、旧大島派でも事務総長として支えた“親分”について「与野党の意見を偏らずに聞いた上で落としどころを探り、相手の正しい言い分はしっかりのみ込む」と解説。「県民にとっても喜ばしい記録だ。お体にご自愛し、今後も三権の長として汗を流していただきたい」と期待した。[br][br] 津島淳衆院議員(自民)は「公務が忙しい中でも地元のことを気に掛けている」と感心し、「政治家の一つの理想として、議長の背中を見てこれからも歩みたい」と気を引き締めた。[br][br] 「党の要職を重ねられるのは、政権が代わっても厚い信頼があるからこそ」と指摘するのは、大島氏と同じ八戸市出身の滝沢求参院議員(同)。「政治を志して地元に戻ってから政治家、一人の人間としても育てていただいた。歴史に名を刻まれ、改めてうれしい」と笑顔を見せた。[br][br] 木村次郎衆院議員(同)は、大島氏に教わった「理屈」「情」「信頼」という言葉を胸に刻む。本会議場では最前列の真ん中で議長席と相対し、「今後も大所高所からご指導を賜りたい」と望んだ。[br][br] 衆院時代に同じ選挙区でしのぎを削った立憲民主党の田名部匡代参院議員は、紆余(うよ)曲折をたどった野党間の合流協議を巡り、大島氏から「君たちがしっかりしないと良い政治にならん。頑張りなさいと激励をもらった」と振り返る。政治的に難しい判断を迫られる場面では「政治家の先輩として議長ならどう思うのか、と考えることがある」と明かした。[br][br] 共産党の高橋千鶴子衆院議員は、2018年の議長所感に触れて「民主主義の根幹を揺るがすと指摘したのは、よほどの思いがあったのだろう。あの言葉は非常に重いものがあった」と強調。一方、憲法改正手続きを定める国民投票法改正案を巡る与野党合意に期待した過去の発言には「言い過ぎであり、そこは一言指摘したい」と付け加えた。