八戸市は11日、新型コロナウイルスによる市内の観光、宿泊施設への影響調査をまとめた。新たに公表された直近3カ月分のデータを見ると、主要ホテル25施設の延べ宿泊者数は回復傾向にあり、10月は前年実績の9割近くまで改善した。政府の観光支援事業「Go To トラベル」などの効果とみられる。観光施設関連では種差海岸インフォメーションセンターなど2カ所で、入り込み客数が前年実績を上回った月があった。ただ、11月以降は全国的に感染が拡大しており、市は「予断を許さない状況が続く」との見方を示す。[br][br] 同日の市議会観光振興特別委員会で報告した。市観光課によると、8~10月分が公表された延べ宿泊者数は、8月が5万5963人で前年同月比36・5%減、9月が6万903人で16・1%減、GoToに東京都が追加された10月は6万8079人で10・6%減となり、回復傾向が見られる。[br][br] 主要観光施設5カ所の9~11月の入り込み客数を見ると、八食センターや「はっち」は20%台のマイナス幅で推移した一方、種差海岸インフォメーションセンターは10月が20・0%増、11月が4・4%増と前年実績を上回った。[br][br] 市水産科学館マリエントも9~11月は前年から微増しており、同課は「旅行や遠出を控えている地元市民が、種差海岸エリアを訪れるケースが増えたのではないか」と推測する。[br][br] 観光客を中心に案内する八戸駅ビル内の「はちのへ総合観光プラザ」は、9月が39・3%減、10月が24・9%減、11月が16・0%減と徐々に改善し、市内を訪れる観光客が戻り始めている状況が見受けられる。[br][br] 今後の動向について、同課の安原清友課長は「11月から全国で感染が拡大し、今後は減少も予想される」と指摘。今月から開始した「冬もおんでやぁんせ八戸宿泊キャンペーン」などを通し、観光や宿泊需要の回復を目指す考えを示した。