両頭取、経営統合改めて否定/青銀とみち銀

9月に経営統合の協議入りが浮上した青森銀行の成田晋頭取と、みちのく銀行の藤澤貴之頭取は13日、青森市でそれぞれ記者会見に臨んだ。政府や日本銀行が地銀再編を促す制度を打ち出すなど“外圧”が高まる中、両頭取は「現時点で経営統合はない」「直ちに統.....
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 9月に経営統合の協議入りが浮上した青森銀行の成田晋頭取と、みちのく銀行の藤澤貴之頭取は13日、青森市でそれぞれ記者会見に臨んだ。政府や日本銀行が地銀再編を促す制度を打ち出すなど“外圧”が高まる中、両頭取は「現時点で経営統合はない」「直ちに統合の後押しになるものではない」と改めて否定した。[br][br] 経営統合が浮上した後、初めてとなる両頭取の会見。2021年3月期中間決算の発表の場は、経営統合に関する質問が相次いだ。[br][br] 金融業界を巡っては、収益環境が悪化する地銀の再編を進めたい政府の思惑がある。菅義偉首相は「(地銀の)数が多過ぎる」と発言。日銀は経営統合などに取り組む金融機関を支援する制度を、政府は統合に伴うシステム投資などの費用を補助する制度を新設すると発表した。[br][br] さらに、地方銀行の統合を独禁法の適用除外とする特例法が11月27日に施行を控えている。同一県内の地銀同士が統合しやすくなるなど、経営統合へのハードルが下がり、経営基盤の強化に向け、有力な選択肢の一つとなりそうだ。[br][br] 成田頭取は「再編を促す考えは一つの見方としては理解できるが、それが全てではない」と早急な判断を否定。「人口減少で地域経済の縮小は避けられないが、マイナスだけではない。支援制度にどのような効果があるか、詳細が出てきてから考えたい」とした。[br][br] 一方、藤澤頭取は「経営環境が厳しいのは確か。支援策が出てくるのは選択肢が増えるので意義がある」と前向きに捉える。ただ、「制度ありきの経営統合は違う。地域や顧客、社員のためになるかという判断軸はぶれない」と強調した。