天鐘(11月13日)

その年を象徴する言葉を選ぶ恒例の「新語・流行語大賞」。2020年の候補に挙がった30語は、やはり大半が新型コロナウイルス関連。社会現象を巻き起こす漫画「鬼滅(きめつ)の刃」も名を連ねる。さて12月の発表は▼毎年のことだが流行廃りを実感する。.....
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 その年を象徴する言葉を選ぶ恒例の「新語・流行語大賞」。2020年の候補に挙がった30語は、やはり大半が新型コロナウイルス関連。社会現象を巻き起こす漫画「鬼滅(きめつ)の刃」も名を連ねる。さて12月の発表は▼毎年のことだが流行廃りを実感する。昨年トップ10入りした「タピる」。若者を中心に絶大な人気を誇ったタピオカドリンクもブームに陰りが。今年は輸入量が急減し、シャッターを下ろす店が増えた▼コロナ禍による外出自粛の影響で売り上げが大きく落ち込んだ。加えて世の中は常に新しいものを求める。そして今、最も勢いがあるのがバナナジュースだという。タピオカ専門店からの宗旨替えも珍しくない▼バナナは日本で最も食べられている果物の一つ。身近で親しみやすい。スポーツ選手が試合の合間に口にするほど、栄養価が高くて消化が早い。他の食材との組み合わせも容易で、店の工夫が生きる▼中でも注目を集めるのが純国産バナナ。特殊な育苗方法で日本での栽培を可能にした。より糖度が高く、無農薬なので皮まで食べられる。国内流通の99・9%は輸入品だから、まさにプレミア▼流行の影でバナナは危機に直面している。世界の主産地では木を枯らす「新パナマ病」の被害が深刻化。防除法も確立されていない。病原体は寒さに弱く、日本産が救世主になり得るというが。こちらも気掛かりな感染拡大である。