東京商工リサーチ青森支店は2日、青森県内の2020年上半期(4~9月)の倒産状況をまとめた。負債総額1千万円以上の倒産件数は18件(前年同期比20件減)で、1972年の集計開始以来、過去最少となった。同支店は「新型コロナウイルスに関連した政府や自治体の補助金や貸付制度で、倒産が抑制されている」と分析している。[br][br] 負債総額は前年同期比30億2500万円減の24億2200万円で、過去4番目に少なかった。10億円を超える大型倒産は1件で、5千万円以下の小規模な倒産が半数以上を占めた。[br][br] 産業別では、新型コロナによる景気低迷で飲食や宿泊、観光関連業者が打撃を受けたため、サービス業などが6件と最多。建設業と製造業、小売業が各3件で続き、卸売業2件、運輸業1件だった。[br][br] 倒産原因は販売不振が最多の14件で、連鎖倒産2件、赤字累積と偶発的原因が各1件。地域別では青森市5件、八戸市と上北郡が各3件と多かった。[br][br] 新型コロナの関連倒産は、飲食業イロモア、ホテル業国際ホテル、菓子小売業たかのや(以上青森市)、旅館業森山荘(深浦町)、介護業リベラ(八戸市)の計5件。[br][br] 同支店は「先行きの不透明感は強い。各種支援策は当面の延命策となるが、疲弊し休廃業を選択する企業が急増する可能性は高い」と危機感を示す。[br][br] 同日は9月の県内倒産状況も公表。倒産はリフォーム業ひまわりホームズ(青森市)の1件で負債総額は1600万円。件数と負債総額共に今年最少だった。