【新型コロナ】タクシー車内の微粒子飛散を実証実験/八工大

後部座席からの空気の流れをスモークを使って可視化した実証実験
後部座席からの空気の流れをスモークを使って可視化した実証実験
新型コロナウイルスの感染防止策に関する調査研究に取り組む八戸工業大は9月29日、同大敷地内の自動車工学センターで、タクシーに見立てた車両内でエーロゾル(微粒子)が飛散する様子をスモークを使ってシミュレーションする実証実験を行った。八戸市など.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 新型コロナウイルスの感染防止策に関する調査研究に取り組む八戸工業大は9月29日、同大敷地内の自動車工学センターで、タクシーに見立てた車両内でエーロゾル(微粒子)が飛散する様子をスモークを使ってシミュレーションする実証実験を行った。八戸市などで事業を展開するタクシー事業者や行政関係者約30人が立ち会い、現在行っている感染防止対策の改善点や強化方法について認識を深めた。[br][br] 同大機械工学科の浅川拓克准教授は、季節性インフルエンザの流行期に備える目的と同時に、今後は首都圏など県外からの観光客の増加が予想されることから、タクシーなど公共交通機関の運転手を感染から守る方策を研究。感染が疑われる乗客を輸送するケースも考えられることから、車両内の空気を外へ効率的に排出する換気システムの開発に着手した。[br][br] 実験は、運転席と後部座席の間をビニールシートで仕切った車両内に、エーロゾルに見立てたスモークを充満させ、空気の流れを可視化して行った。[br][br] 運転席の窓を開けて走行すると、後部座席の空気が運転席側に逆流した。一方で、後部座席の窓のみを開けるか、後部座席の窓にファンを取り付けると、空気が運転席側に流れずに車外に排出される様子を目視。参加者らは車内換気システムの有効性などを確認した。[br][br] 八戸タクシーの三浦浩代表は「運転席側に空気が逆流する様子を見てぞっとした。実験を踏まえ対策を強化したい」と強調。浅川准教授は「運転手と乗客の安心につなげるためにも、実用化に向けてさらに改良していく」と話していた。後部座席からの空気の流れをスモークを使って可視化した実証実験