リンゴ輸出量過去3番目の多さ 19年産、巣ごもり需要で

財務省が29日発表した貿易統計によると、2019年産の国産リンゴの輸出状況(19年9月~20年8月)は、数量3万1772トン(前年比4%減)、金額128億3256万円(6%減)となり、統計を開始した1988年以降、輸出量が過去4番目、金額は.....
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 財務省が29日発表した貿易統計によると、2019年産の国産リンゴの輸出状況(19年9月~20年8月)は、数量3万1772トン(前年比4%減)、金額128億3256万円(6%減)となり、統計を開始した1988年以降、輸出量が過去4番目、金額は3番目に高い水準となった。新型コロナウイルスの影響で外出自粛が続いた中、巣ごもり需要で一定の輸出量を確保した。[br][br] 輸出される国産リンゴの9割は青森県産とされる。県国際経済課によると、19年産は品質が優れ、主要輸出先の台湾で強い引き合いを維持。輸出量2万2543トン(4%増)、金額90億1108万円(2%増)と前年に続いて好調だった。特に12月は数量、金額共に過去最高に上るなど、生産のピーク時に合わせて順調に売れた。[br][br] 一方で昨年、数量、金額共に過去最高だった香港では需要がダウン。国内の政治情勢が安定せず、市民によるデモで輸送網が遮断したり、スーパーの営業時間が短縮したりした影響で地元消費者の購入機会が失われたという。輸出量は7136トン(26%減)、金額29億284万円(25%減)だった。[br][br] このほかの輸出実績を見ると、タイは輸出量1138トン(9%増)、シンガポール335トン(30%増)、フィリピン77トン(51%増)など主要輸出先以外の多くの国で過去最高を記録した。[br][br] リンゴ需要の拡大を目指し、県や関係団体は今後、リモートを活用した海外向けの宣伝方法を模索する。[br][br] 同課の鈴木耕司課長は「台湾を中心に富裕層への認知度が伸びた」と海外市場での評価を分析し、「新しいセールスの形を考えている。ニーズをさらに広げていきたい」と展望した。[br][br] 県輸出・海外ビジネス戦略(19~23年)では、県産リンゴの輸出目標を4万トンに設定している。