【青銀八戸支店オープン】新美術館周辺エリア整備が前進

八戸市の新美術館建設に伴い、市庁周辺のエリア開発が着々と進んでいる=23日、同市
八戸市の新美術館建設に伴い、市庁周辺のエリア開発が着々と進んでいる=23日、同市
八戸市が市庁前に整備を進めている新美術館の開館に伴い、同市番町や堀端町など市庁周辺のエリア開発が進んでいる。23日には市と同エリアの協調整備で合意している青森銀行の八戸支店兼三日町支店が移転オープンしたことでハード整備は一歩前進。旧八戸支店.....
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 八戸市が市庁前に整備を進めている新美術館の開館に伴い、同市番町や堀端町など市庁周辺のエリア開発が進んでいる。23日には市と同エリアの協調整備で合意している青森銀行の八戸支店兼三日町支店が移転オープンしたことでハード整備は一歩前進。旧八戸支店は10月中旬にも解体工事に着手し、跡地には多目的広場が整備される見通しだ。新美術館の開館まであと約1年。新美術館を核として既存の公共施設や商業施設との連携を持たせ、市中心街の回遊性をいかに創出できるかが焦点となる。[br] 新美術館整備を巡っては16年度に基本構想を策定。17~18年度の基本設計と実施設計を経て19年4月に本棟工事に着手した。建物自体は今年12月の完成を目標に工事が急ピッチで進んでおり、本棟工事の進捗(しんちょく)率は約8割(8月末時点)。建物完成後は、建材から発生する物質が収蔵品に影響しないか調べる「枯らし」期間を設けるため、開館は来年夏から秋を目指している。[br] 市は美術館建設に向け、関係団体と調整を進めてきた。建設地の一部に同行八戸支店が立地していたため、16年8月に同行と土地の等価交換などを盛り込んだ覚書を締結し、両者がエリア周辺一帯を協力して整備することで合意。さらに19年10月には、青森県警と協議の上、建設地内にあった八戸警察署中央交番を市庁別館前に移転完了させた。[br] 市は、近く旧八戸支店の解体工事に入り、跡地に花壇やベンチなどを備えた広場を整備するほか、市庁前ロータリーの小便小僧や舗装の改修に着手する方針。[br] このほか、県は「都市計画道路3・5・1沼館三日町線」のうち、JR本八戸駅南口の交差点から三日町交差点まで続く内丸工区(約700メートル)を整備中。現在は新美術館周辺の三日町交差点から市庁前ロータリー付近までの区間で電線地中化と歩道整備などを進めており、新美術館開館に合わせた事業完了を目指している。[br] 一方、市中心街の歩行者通行量は減少傾向が続く。1989年には平日、休日の2日間合わせて約20万7千人の通行量があったが、郊外型商業施設の立地や中心街からの大型店撤退が相次ぎ、直近の10年は5万~6万人台で推移。近年は「はっち」や八戸まちなか広場「マチニワ」など公共施設が立地しており、新美術館エリアの整備によって、新たな人の流れを生み出せるかが課題となりそうだ。[br] 市まちづくり文化スポーツ部の原田悦雄部長は、同行八戸支店の移転完了を歓迎した上で「これからも青銀と協力して事業を行い、魅力ある地区になるよう事業を進めたい」と強調。八戸商工会議所の河村忠夫会頭は「新美術館と沼館三日町線の事業が進み、人の流れがどうなるか注目したい。にぎわいが生まれることを期待している」と述べた。八戸市の新美術館建設に伴い、市庁周辺のエリア開発が着々と進んでいる=23日、同市