意見公募で原燃の技術的能力を疑問視する声も/規制委「引き続き確認する」

原子力規制委員会の定例会合。委員からは日本原燃の技術的能力を疑問視する一般の意見に同調する声も上がった=29日、東京都内
原子力規制委員会の定例会合。委員からは日本原燃の技術的能力を疑問視する一般の意見に同調する声も上がった=29日、東京都内
使用済み核燃料再処理工場(六ケ所村)の新規制基準の審査合格を正式決定した29日の原子力規制委員会の定例会合。意見公募で寄せられた日本原燃の技術的能力を疑問視する声に対し、複数の委員が「これまでのトラブルを考えればごもっともだ」と同調する姿勢.....
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 使用済み核燃料再処理工場(六ケ所村)の新規制基準の審査合格を正式決定した29日の原子力規制委員会の定例会合。意見公募で寄せられた日本原燃の技術的能力を疑問視する声に対し、複数の委員が「これまでのトラブルを考えればごもっともだ」と同調する姿勢を見せた。規制委は原燃の改善活動に一定の評価を与えつつ、保安検査や使用前確認など今後行われる規制で能力を確認する方針を示した。[br] 5月の審査書案了承後に実施した意見公募では、2006年から始まった試運転(アクティブ試験)で発生した高レベル放射性廃液漏えいといったトラブルのほか、雨水流入に端を発した長年にわたる設備未点検問題などを理由に、原燃に技術的能力がない―とする指摘が多く寄せられた。[br] 会合で、伴信彦委員はこうした意見に理解を示しつつ、「(新基準の審査では)基準として明示された最低限の要件を満たしていることを確認した。今後のプロセスでも引き続き監視、監督していくということだ」と説明。山中伸介委員と田中知委員も同様の意見を述べた。[br] 一方、更田豊志委員長は過去に不具合が多発したガラス固化工程を例に、試運転や操業中に一つの工程が止まり、高レベル廃液が施設内に多く滞留するなど管理上の危険性が増す事態を懸念。「ガラス固化がうまくいくかどうかは事業(推進)側の話だが、(規制当局としては)安全にどうインパクトがあるかという観点で見るべきだ」としてトラブルによる安全への影響度を重視する考えを示した。原子力規制委員会の定例会合。委員からは日本原燃の技術的能力を疑問視する一般の意見に同調する声も上がった=29日、東京都内