天鐘(7月10日)

「TKG」とは卵かけご飯。では「NKG」は? 正解は納豆かけご飯。どちらもご飯にぶっ掛けるだけだが、飲みの後や朝食には欠かせない。二者択一ではなく、一緒にかき混ぜれば究極のソウルフードになる▼今日は「納豆の日」。新穀の大豆を使い、師走に仕込.....
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 「TKG」とは卵かけご飯。では「NKG」は? 正解は納豆かけご飯。どちらもご飯にぶっ掛けるだけだが、飲みの後や朝食には欠かせない。二者択一ではなく、一緒にかき混ぜれば究極のソウルフードになる▼今日は「納豆の日」。新穀の大豆を使い、師走に仕込むのが慣習で冬の季語。夏にスポットを浴びるのは消費拡大を狙った業界による語呂合わせ(7(なっ)月10(とう)日)らしい▼煮豆と藁(わら)の菌が一定環境で出会えば納豆ができる。弥生時代を起源とする説もあるが、最古の史料は平安中期の『新猿楽(さるがく)記』。禅寺の精進料理説など諸説あり、栄養とタンパク質源として良いことずくめの食品だ▼多量に含まれる「ビタミンK2」は心臓血管の健康を維持する効果がある。感染が止まらない新型コロナが血液を凝固させ、肺繊維を分解する症状悪化の原因に、この栄養素の欠乏が関連しているとの見方も▼1パックに推奨摂取量の3倍も含まれ、欧州の研究者は「試してみる価値はある」(ニューズウイーク日本版)と前向きの評価だ。腸内環境を整える納豆菌に、血栓を溶かす酵素も含まれるとの報告もあるという▼デマ説も根強いが、抗生物質以前は病原性大腸炎の治療に使われ、抗菌効果も認められている。冬は納豆汁、夏は納豆茶漬けがお勧めだ。コロナの暑い夏、ネギと梅干しを添えて茶を注ぎ、わさびを効かせれば。例えデマでも損はない。