十和田市の小関英賢さん(38)が今年4月、防災用備蓄食を取り扱う会社「FIND VALUE(ファインドバリュー)」を立ち上げ、災害に強い地域づくりを目指して、長期保存できる防災ゼリーの普及に取り組んでいる。小関さんは「商品だけではなく、防災への考え方もお客さまに提供したい」と意欲を示している。[br] 防災ゼリーは、防災事業などを手掛ける宮城県多賀城市の「ワンテーブル」(島田昌幸代表)が開発した商品。避難所生活での課題を基に開発され、常温で5年半保存可能。乳幼児や高齢者でも飲み込みやすく、アレルギーにも配慮しているという。手軽にカロリー補給ができる「エナジータイプ」が洋なし味とグレープ味で、100グラム入り298円(税抜き)。必要な栄養素が取れる「バランスタイプ」はアップル&キャロット味で、30グラム入り168円(同)。[br] 東日本大震災の時、小関さんは、当時住んでいた宮城県で被災し、ボランティアに訪れていた島田代表と知り合った。数年前に帰郷してから、「防災で地域に貢献したい」という気持ちが芽生え、昨年9月から防災用品を取り扱う事業の準備を始めた。[br] 震災の際、水や電気不足を経験したという同市西十四番町のさつき幼稚園。小関さんからゼリーの紹介を受け、今月10日、園児と職員合わせて計200食分を購入した。試食した園児からは「お菓子みたいで食べやすい」「おうちにも欲しい」と好評だった。田中眞由美園長は「長期保存で管理しやすく、安心できる」と話した。[br] 問い合わせはファインドバリュー=メールアドレスfindvalue01@gmail.com=へ。