【新型コロナ】求職者、農家で受け入れ広がる/青森県南地方

田中博道さん(右)の指導を受けながらトマトの収穫に励む吉澤一生さん=5月下旬、南部町森越
田中博道さん(右)の指導を受けながらトマトの収穫に励む吉澤一生さん=5月下旬、南部町森越
青森県南地方の農家で、新型コロナウイルスの影響で休職などを余儀なくされた人材を受け入れる動きが広がっている。多くの業種で経済活動にブレーキが掛かっているが、農作業は例年と同様に行われており、農家にとっては貴重なマンパワー。一方、求職者側にと.....
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 青森県南地方の農家で、新型コロナウイルスの影響で休職などを余儀なくされた人材を受け入れる動きが広がっている。多くの業種で経済活動にブレーキが掛かっているが、農作業は例年と同様に行われており、農家にとっては貴重なマンパワー。一方、求職者側にとっても短期間で収入減をカバーできるため、互いにメリットを享受できる関係となっている。[br] 今月下旬、南部町森越にある田中博道さん(40)のビニールハウスでは、十和田市のソムリエ吉澤一生さん(27)が中玉トマトの収穫に汗を流していた。「事情を理解して雇ってもらえてうれしい。農作業は初めてだが、地元食材の魅力を知るきっかけになった」とやりがいを感じている。[br] 県内の観光業界で働いていた吉澤さん。コロナ禍で一時帰休となり、ハローワークでアルバイト先を探したが、本業復帰の時期が未定で雇用期間がはっきりしないためか、仕事は決まらなかった。[br] 一方、田中さんは、知人を通じて吉澤さんの紹介を受けた。「ネギや菊の定植、ハウスの片付けなど、やることはたくさんある。おかげでたまっていた事務仕事が片付くよ」と感謝していた。[br] コロナ禍関連の求職者対応では、県が農業分野とのマッチング事業を実施しており、これまでに八戸市やおいらせ町などの6社で9人(29日現在)が就職に結び付いている。[br] 三戸町の地域商社「SANNOWA(サンノワ)」も今月、女性2人を町内の果樹農家に紹介した。担当者は「今後、農家は収穫でますます忙しくなる。応募があれば紹介したい」と話していた。田中博道さん(右)の指導を受けながらトマトの収穫に励む吉澤一生さん=5月下旬、南部町森越