野田村初の防災官 元自衛官の工藤さん(八戸出身)「経験生かしたい」

野田村で初の防災官として着任した工藤剛さん
野田村で初の防災官として着任した工藤剛さん
野田村で4月から、元陸上自衛官の工藤剛さん(59)=八戸市出身=が、村では初となる防災の専門職「防災官」として勤務している。訓練や啓発を通じた住民の防災意識の向上、災害時は関係機関との調整などの対応を担う。「経験を生かし、防災面で野田村の安.....
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 野田村で4月から、元陸上自衛官の工藤剛さん(59)=八戸市出身=が、村では初となる防災の専門職「防災官」として勤務している。訓練や啓発を通じた住民の防災意識の向上、災害時は関係機関との調整などの対応を担う。「経験を生かし、防災面で野田村の安心・安全に貢献したい」と意欲を見せる。[br] 陸上自衛官として青森県や岩手県、宮城県の駐屯地で勤務。在任中に地域防災マネージャーと防災士の資格を取得。退官後の2016年4月から4年間は、岩手県花巻市で防災対策監として防災行政に携わった。[br] 11年の東日本大震災から半年ほどは連日、釜石市や大船渡市、大槌町など岩手県沿岸部に入って情報収集に当たった。その経験から「いつかは沿岸被災地の役に立ちたい」との思いを持ち続け、野田村の募集を知って手を挙げたという。[br] 今後は地域住民と情報交換を重ね、歴史や地形を確認しながら防災対策を再点検する。「明治、昭和の津波の教訓も残っている。特に地域の歴史に詳しい皆さんの力を借りたい」と話す。台風シーズンに合わせた家庭向けの注意喚起、小中学生の防災教育にも力を入れる考えだ。[br] 村内では防潮堤など震災後のハード整備が完了したが、避難対策の重要性は今後も変わらない。工藤さんは「想定外の災害はいつか来る。そのときに被害を最小限にしたい」と、念願だった沿岸被災地での勤務に覚悟をにじませる。野田村で初の防災官として着任した工藤剛さん