脇野沢マダラ漁獲量1042トン/30年ぶり千トン突破、単価は30年で最安

30年ぶりに漁獲量が千トンを超えたマダラ。一方で1キロ当たりの平均単価は30年間で最低の193円だった=2019年12月、むつ市の脇野沢漁港
30年ぶりに漁獲量が千トンを超えたマダラ。一方で1キロ当たりの平均単価は30年間で最低の193円だった=2019年12月、むつ市の脇野沢漁港
むつ市脇野沢地区の2019年度のマダラ漁が19日、ほぼ終了した。漁獲量は1042トンで30年ぶりに大台の千トンを突破。一方で平均単価は振るわず、過去30年間で最低の1キロ当たり193円にとどまった。 漁獲量は前年度比382トン増。同市の脇野.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 むつ市脇野沢地区の2019年度のマダラ漁が19日、ほぼ終了した。漁獲量は1042トンで30年ぶりに大台の千トンを突破。一方で平均単価は振るわず、過去30年間で最低の1キロ当たり193円にとどまった。[br] 漁獲量は前年度比382トン増。同市の脇野沢村漁協によると、稚魚の発生が多い状況が続いていることや、しけが少なく順調に操業できたことが要因。単価は前年度を74円下回り、30年間で初めて200円を割り込んだ。全国的な豊漁の影響という。[br] 本年度は昨年12月1、2の両日、タラ捕獲用の網入れが行われ、同9日から漁が始まった。千トン超えの漁獲量について同漁協の千舩五郎参事(65)は「来季につながるし良いこと」としながらも、価格が低迷していることもあり、「漁師にとっては厳しい漁になった」と複雑な心境を明かす。[br] 価格上昇に向け、青森市に昨年オープンした県漁連流通PRセンターでの販売などを通じ、脇野沢産タラの品質の良さや魅力発信に努める考えを示した。[br] 同地区は「タラの里」として知られるが、中長期で豊漁と不漁を繰り返している。漁獲量は1989年度の1305トンをピークに減少し、2005年度には6トンまで落ち込んだ。08年度から回復傾向が続き、15年度からは500トン以上を維持。単価は92~96年度に1100円を超えていたが、核家族化の進展など食に関するニーズの変化などから年々下落傾向にある。30年ぶりに漁獲量が千トンを超えたマダラ。一方で1キロ当たりの平均単価は30年間で最低の193円だった=2019年12月、むつ市の脇野沢漁港