みちのく銀行(藤澤貴之頭取)は14日、2021年3月期(20年4月~21年3月)の連結決算を公表した。当期純利益は前期の45億9600万円の赤字から一転し、19億4200万円の黒字。中期経営計画の下で進めている、生産性向上の取り組みなどの成果が出て、2期ぶりに黒字に回復した。売上高に相当する経常収益は前期比11・2%増の418億7700万円、経常利益は22億1700万円(前期は32億900万円の赤字)で、5期ぶりの増収増益となった。[br][br] 銀行単体は、本業のもうけを示すコア業務純益は前期の4倍近い71億1700万円。経常利益は20億100万円の黒字(前期は32億7300万円の赤字)、当期純利益は19億2900万円(前期は44億3200万円の赤字)となった。[br][br] 20年度に有価証券の運用方針を見直した効果が現れ、投信解約差益を除いた有価証券利息配当金が前年比で9億8400万円増加。生産性向上の取り組みで、経費も9億7700万円削減した。[br][br] 健全性の指標となる金融再生法に基づく開示債券(不良債権)の残高は251億4200万円で、不良債権比率は1・43%(前期比0・14ポイント増)。自己資本比率は連結で7・93%(0・31ポイント増)だった。[br][br] 22年3月期の連結決算予想は経常利益16億円、当期純利益14億円を見込む。[br][br] 同日の記者会見で藤澤頭取は、黒字決算について「生産性向上や有価証券の見直しなど、さまざまな大改革によって、いくぶん筋肉質な組織になってきた」と強調した。