六ケ所の漁師がネットで鮮魚出荷 村の地魚、ブランド化目指す

六ケ所沖で捕れた魚を箱詰めしてインターネットなどで販売する「尾駮鮮魚団」を立ち上げた橋本翔さん=4月、六ケ所村
六ケ所沖で捕れた魚を箱詰めしてインターネットなどで販売する「尾駮鮮魚団」を立ち上げた橋本翔さん=4月、六ケ所村
六ケ所村の橋本翔さん(38)が、村沖で水揚げされる地魚を取り扱う水産会社「尾駮鮮魚団」を立ち上げ、インターネットなどで販売している。村産魚介類の品質の良さを青森県内外に知ってもらうのが目的で「多くの人にアピールしたい」と力を込める。村での漁.....
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 六ケ所村の橋本翔さん(38)が、村沖で水揚げされる地魚を取り扱う水産会社「尾駮鮮魚団」を立ち上げ、インターネットなどで販売している。村産魚介類の品質の良さを青森県内外に知ってもらうのが目的で「多くの人にアピールしたい」と力を込める。村での漁獲高は年々減少しているが、“漁師直販”を売りとした事業は好調。「六ケ所の魚はほかにも負けていない」と強調する橋本さんは、地魚のブランド化も目指している。[br][br] 同社は、村漁協に所属する橋本さんと、村の土産品開発事業のアドバイザーを務めていた中田創さん(35)=千葉県在住=が昨年8月に設立した。[br][br] 近年は、サケやイカなど主要魚種の水揚げ数量が半減しており、単価も安い状況が続く。漁業者からも「このままでは続けていけない」などの声が上がっており、他との価格競争に巻き込まれないよう販路を開拓し、村産の魚をPRしようと事業を始めた。[br][br] 中田さんは「村内の漁業を継続するためには、付加価値を高めることが必要だ」と話す。[br][br] 取り扱う魚は、自身で漁も行う橋本さんが尾駮漁港での仲買人の免許を取得し、直接、買い付ける。村の沖合で取れるサバやヒラメ、カレイやマスなどの魚を発泡スチロール箱に詰め「鮮魚ボックス」として販売。卸売市場を介さないため、その日の朝に水揚げされた新鮮な魚を当日、出荷できるという。[br][br] 全国向けでは、インターネットを活用する。コロナ禍で“巣ごもり需要”が増えたこともあり、事業は出だしから好調。県内でも県漁連の事業に連動し、スーパーで特設売り場を出すなどしており、知名度を高めている。[br][br] 一方、品質向上のため、魚の締め方や保存技術も研究。魚を提供してもらう地元の若手漁師と連携した講習会も開催する。漁港施設を活用し、加工品の開発も進めている。[br][br] 最終的な目標は「大間まぐろ」などのように、村でブランド魚を確立させ、地元の漁業活性化につなげることだという。橋本さんは「村の魚のおいしさを知ってもらうことが、大きな付加価値につながる。今後も頑張っていきたい」と話している。六ケ所沖で捕れた魚を箱詰めしてインターネットなどで販売する「尾駮鮮魚団」を立ち上げた橋本翔さん=4月、六ケ所村