青森市本町飲食店の時短営業終了 クラスター抑止に一定の効果 今後の客足に不安も

時短営業要請期間の最終日となった9日も客の姿はほとんどなかった飲食店。営業時間を30分ほど残し、従業員は閉店準備に取りかかっていた=午後8時半ごろ、青森市
時短営業要請期間の最終日となった9日も客の姿はほとんどなかった飲食店。営業時間を30分ほど残し、従業員は閉店準備に取りかかっていた=午後8時半ごろ、青森市
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、青森県が青森市本町地区の酒類を提供する飲食店に要請していた時間短縮営業期間が9日、終わった。13日間の期間中、同地区で新たなクラスター(感染者集団)の発生はなく、一定の感染抑止効果がみられた。一方、同市全.....
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、青森県が青森市本町地区の酒類を提供する飲食店に要請していた時間短縮営業期間が9日、終わった。13日間の期間中、同地区で新たなクラスター(感染者集団)の発生はなく、一定の感染抑止効果がみられた。一方、同市全体では依然として新規感染者の発生が続く。10日から2週間ぶりの通常営業に戻る飲食店の店主らからは「客足は回復するのか」と不安の声が漏れた。[br][br] 新型コロナ特措法に基づく初の要請は4月27日に始まった。本町1~5丁目と橋本1丁目にある約800店を対象に、協力金支給とともに午前5時~午後9時の時短営業を求めた。[br][br] 本来であれば、かき入れ時の大型連休。「人通りは少なく、誰も店に見向きもしない」。本町2丁目の日本料理「百代(ももよ)」の浪内進社長はこう振り返る。営業時間を午後9時までとした1日までは1日当たり1、2組が来店するのみ。2~9日は予約のキャンセルが相次いだことなどから臨時休業にした。10日から通常営業を再開する予定だが、「今はまだ本町に対する(クラスターが続発した)悪いイメージが残っている。当面は客足の回復は見込めないだろう」と懸念する。[br][br] 同じく本町2丁目で飲食店を経営する80代男性も「客が簡単に戻るとは思えない」と胸の内を明かす。10日から午後11時までの通常営業に戻し、消毒や客席制限などの感染対策は改めて徹底するつもりだが、万が一のことを考えると不安は尽きない。それでも「経営を考えると店を開け続けるしかない」と力なく語った。[br][br] 橋本1丁目で居酒屋を営む男性(45)は時短要請終了後も、客入りが見込めないことから自主的に時短営業を続けるという。「来るか来ないか分からない客をいつまでも待っていられない。経費を削減するなどして何とか生き残っていかなければ」と話した。[br][br] 時短期間中、同市で確認された新型コロナ感染者は186人。歯止めが掛からなければ、再び飲食店を対象に同様の措置が出されないとも限らない。男性は祈るように言った。「コロナが早く収束してほしい」。時短営業要請期間の最終日となった9日も客の姿はほとんどなかった飲食店。営業時間を30分ほど残し、従業員は閉店準備に取りかかっていた=午後8時半ごろ、青森市