次世代の皇位継承資格者は秋篠宮さまの長男悠仁さま1人のみで、皇統維持や皇室活動の先細りが危ぶまれる中、世論調査では女性・女系天皇を容認する声が計80%以上の多数を占めた。容認論は昨年の前回調査でも計80%前後で、支持が定着していることが改めて裏付けられた。[br][br] 一方、戦後に皇室を離れた旧宮家を皇族に復帰させて男系・男子の天皇を維持することについては、「反対」と「どちらかといえば反対」が計67%に上り、賛成意見の計32%を大幅に上回った。[br][br] 皇室典範では、皇位継承資格者を「男系の男子」に限定。対象は皇位継承順に、秋篠宮さま、悠仁さま、上皇さまの弟で85歳の常陸宮さまの3人しかいない。[br][br] 調査では女性天皇について「賛成」が52%、「どちらかといえば賛成」の35%で、計87%(前回85%)が賛成の意思を示した。母方だけに天皇がいる女系天皇については、「賛成」が43%、「どちらかといえば賛成」が37%で、計80%(同79%)。特に女性の30代以下の若年層では、女性・女系のいずれも賛成の立場は90%超だった。[br][br] 皇位継承策を巡っては、世論に支持が広がる女性・女系天皇と、自民党内などの保守派に根強い男系維持をそれぞれ推す声があり、意見が分かれている。[br][br] 政府は3月から安定的な皇位継承策を議論する有識者会議を開催。女性・女系天皇や旧宮家復帰などについて専門家からヒアリングを実施している。数カ月かけて論点を整理した上で国会に報告し、各党の意向も踏まえて秋までの意見集約を目指す。