【Q&A 原発の40年超運転】福島事故後に40年規定

 原発の40年超運転の流れ
 原発の40年超運転の流れ
原則40年の運転期間を超えた関西電力の美浜原発3号機、高浜原発1、2号機の再稼働に地元の福井県が同意しました。 Q 原則40年とは。 A 国は東京電力福島第1原発事故後に改正した原子炉等規制法で、運転期間を40年と定めました。しかし、原子力.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 原則40年の運転期間を超えた関西電力の美浜原発3号機、高浜原発1、2号機の再稼働に地元の福井県が同意しました。[br][br] Q 原則40年とは。[br] A 国は東京電力福島第1原発事故後に改正した原子炉等規制法で、運転期間を40年と定めました。しかし、原子力規制委員会による新規制基準への適合審査に加え、運転延長の特別な審査に合格すれば、20年を上限に1回だけ延長できることになっています。規制委は原子炉圧力容器やコンクリートなどに問題は無いと判断しました。[br][br] Q 40年は原発の「寿命」なのですか。[br] A 関電や電力業界は寿命とは言っていません。関電は、古い原発では不十分だったケーブルの火災対策や、主要設備の「蒸気発生器」などの交換をしました。しかし原子炉圧力容器は交換できず、放射線の影響で劣化している可能性があります。設計自体が古いという問題もあります。[br][br] Q これまでに40年を超えて運転した原発は。[br] A 2010年に40年となった日本原子力発電の敦賀1号機(福井県、15年廃炉決定)が運転しましたが、第1原発事故後は1基もありません。[br][br] Q ほかに延長する原発はありますか。[br] A 関電の3基以外に、原電の東海第2(茨城県)も規制委の審査に合格しています。国は法律の改正時に「延長は例外的だ」と説明していましたが、審査を申請した原発は全て認められています。事故を受けて定められた「40年ルール」が形骸化しているとの指摘があります。[br][br] Q 今後は。[br] A 運転開始30年を超えた原発は、全国でこのほかに12基あります。40年を迎えるまでに各電力会社が廃炉か延長かを判断することになりますが、原発の新増設が難しい現状を踏まえ、延長を目指す原発は多いとみられています。 原発の40年超運転の流れ