家畜向け天気予報を提供/北里大とウェザーニューズ 暑熱寒冷ストレス軽減

運用を開始したアプリ「ちくさん天気」の肉用牛用のTHI予報画像例(鍋西久准教授提供)
運用を開始したアプリ「ちくさん天気」の肉用牛用のTHI予報画像例(鍋西久准教授提供)
十和田市の北里大獣医学部と同大発ベンチャー企業のライブストックジャパン合同会社、民間気象予報会社ウェザーニューズ(千葉市)は、家畜用の温湿度指数(THI)予報を提供するアプリ「ちくさん天気」を開発し、27日から運用を開始した。近年、家畜の生.....
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 十和田市の北里大獣医学部と同大発ベンチャー企業のライブストックジャパン合同会社、民間気象予報会社ウェザーニューズ(千葉市)は、家畜用の温湿度指数(THI)予報を提供するアプリ「ちくさん天気」を開発し、27日から運用を開始した。近年、家畜の生産現場では暑熱・寒冷の環境変化による生産性の低下が深刻化しており、事前にリスクを把握することで、適切な飼育管理に役立てることができる。同大などによると、家畜向けのヒートストレス予報サービスは世界初という。[br][br] 開発した同学部動物飼育管理学研究室の鍋西久准教授によると、家畜は温度変化に弱く、暑熱・寒冷ストレスで食欲の減退や繁殖性の低下、疾病発症率の増加などを招いて死ぬケースもあり、経営面に影響する。THIは、温度と湿度から算出され、適切な数値は家畜ごとに異なる。現状では農家の勘や体感によって管理されている場合が多い。[br][br] アプリは同研究室のこれまでの研究と、ウェザーニューズの高精度気象予測技術を融合した。[br][br] 乳用牛、肉用牛、子牛、豚、鶏の種別と生産地点を選択すれば、それに応じたTHIの過去24時間の実績値、24時間後までの予測値、1週間の最高値・最低値の予報を表示し、農家の必要な対策をサポートする。[br][br] 鍋西准教授は「加速する温暖化や頻発する異常気象で、これまで以上にTHIを適切に把握することが重要。家畜の快適性に配慮した飼養管理にもつながる」と有効性を強調する。[br][br] アプリは半年間、無料トライアルサービス期間とし、その後有料化する。利用の申し込みは、ライブストックジャパンのホームページで受け付けている。運用を開始したアプリ「ちくさん天気」の肉用牛用のTHI予報画像例(鍋西久准教授提供)