【青森市内で時短要請決定】「これで感染収まって」 先行きへにじむ不安

時短要請が決まった23日の青森市本町地区。人通りはほとんどなかった=午後8時ごろ
時短要請が決まった23日の青森市本町地区。人通りはほとんどなかった=午後8時ごろ
新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が相次ぐ青森市本町周辺の飲食店に対する営業時間短縮要請が23日、決まった。対象地区の飲食店関係者からは「感染拡大防止のためにはやむを得ない」と容認する声が多く聞かれた。本来なら大型連休を控えた書き.....
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 新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が相次ぐ青森市本町周辺の飲食店に対する営業時間短縮要請が23日、決まった。対象地区の飲食店関係者からは「感染拡大防止のためにはやむを得ない」と容認する声が多く聞かれた。本来なら大型連休を控えた書き入れ時だが、遅くまで営業しても客入りが望めない状況にあるためだ。「これで感染が収まってほしい」。店主らの言葉に、感染封じ込めへの期待と先行きへの不安がにじんだ。[br][br] 「うちは午後9時以降が商売のようなもの。(時短要請の)期間中は、店を閉めようかと考えている」[br][br] 本町5丁目でバーを経営する60代の男性店主は悩ましい胸の内を明かした。感染が続く現状から、要請を「もともと覚悟していた」。最近は1日に1、2組が入る程度で、「店を開けても客は来ないから」とつぶやいた。[br][br] 県は時短要請に応じた店舗に協力金を支給する。本町2丁目でスナックを経営する女性(74)は「普段は1日に数人の常連が来る程度の小規模な店なので(協力金は)ありがたい」と好意的に受け止める。ただ、「家賃や光熱費もかかるし、協力金が足りることはないと思う」とも。[br][br] 対応の遅さを指摘する声もある。本町2丁目に居酒屋を構える男性店主(46)は「もう少し早くアクションを起こしていれば感染拡大を防げていただろう」と憤る。時短要請には応じるが、感染が収まるのかという不安もある。新たに宅配などを手掛けて苦境を乗り切るつもりだという。[br][br] クラスターが続発した影響は、本町以外の飲食店にも及んでいる。ただ、今回対象となったのは本町1~5丁目と橋本1丁目だけ。[br][br] 対象地区に隣接する安方地区でバーを営む60代男性は「道路1本挟んで対応が違うのは不公平だし、中途半端だ」と協力金がないことに不満げ。「本町に飲みに歩いていた人が外に流れたら本末転倒。それに客が来なくて困っているのは市内全域の店だ」と納得できない様子だった。時短要請が決まった23日の青森市本町地区。人通りはほとんどなかった=午後8時ごろ