亡き父の絵画と“共演” ピアニスト金子容みさんがコンサート

父への思いを込めて演奏した金子容みさん(左)と、共演した柴田泰孝さん(右)=写真上=と、金子重正さんの油絵などの作品が展示された会場
父への思いを込めて演奏した金子容みさん(左)と、共演した柴田泰孝さん(右)=写真上=と、金子重正さんの油絵などの作品が展示された会場
二戸市のピアニスト金子容(はる)みさんらによるコンサート「音楽と美術のハーモニー」が18日、市民文化会館で開かれた。金子さんの父で童画作家・漫画家の故重正さん(1912~82年)をしのび、館内で重正さんの作品も展示しながら、親子による芸術表.....
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 二戸市のピアニスト金子容(はる)みさんらによるコンサート「音楽と美術のハーモニー」が18日、市民文化会館で開かれた。金子さんの父で童画作家・漫画家の故重正さん(1912~82年)をしのび、館内で重正さんの作品も展示しながら、親子による芸術表現の“共演”で来場者を魅了した。[br][br] 重正さんは一戸町生まれ。上京後、戦前から童画作家として活躍し、45年に疎開で同市へ移り住んだ。戦後は少年・少女雑誌に漫画を発表し、主に「せき・しろ」のペンネームで数多くの単行本を発行。市芸術文化協会会長として、地域文化の発展にも貢献した。[br][br] 容みさんは、重正さんの作品を広く紹介しようと考え、演奏と絵画展示を合わせたコンサートを2019年に初めて企画。2回目となる今回は、約130人が来場した。[br][br] 館内には、重正さんが二戸地域の伝説「オシラサマ」をモチーフに描いた油絵や点描画、切り絵などを展示。漫画の単行本も並べられ、訪れた人たちは興味深そうにページをめくっていた。[br][br] 容みさんは重正さんとの思い出話を交えながら、「メリーウィドウ・ワルツ」などの曲を次々と演奏した。漫画の主人公の女の子が、バレエでシンデレラの役を演じた場面があることにちなみ、ミュージカル・シンデレラの曲も披露。「父の漫画は一貫して愛をテーマに訴えていた」と、しみじみと語っていた。[br][br] 後半は岩手町出身の歌手柴田泰孝さんも出演し、容みさんの伴奏で「愛の讃歌」「ふるさとの風」などを伸びのある声で歌った。父への思いを込めて演奏した金子容みさん(左)と、共演した柴田泰孝さん(右)=写真上=と、金子重正さんの油絵などの作品が展示された会場