青森県南地方で春まつりスタート 関係者らコロナ感染予防策に腐心

十和田市春まつり会場の中央公園緑地の出入り口では検温所を設置している=20日、十和田市
十和田市春まつり会場の中央公園緑地の出入り口では検温所を設置している=20日、十和田市
十和田市と三戸町で20日、春まつりが開幕し、県南地方でも春の行楽シーズンに突入した。一方、青森県内では新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が相次いでいるほか、首都圏や関西圏でも“第4波”の拡大が懸念されるなど予断を許さない状況が続い.....
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 十和田市と三戸町で20日、春まつりが開幕し、県南地方でも春の行楽シーズンに突入した。一方、青森県内では新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が相次いでいるほか、首都圏や関西圏でも“第4波”の拡大が懸念されるなど予断を許さない状況が続いている。主催団体や出店者は来場客に期待しつつ、検温や消毒の徹底、飲食場所を限定するなど感染予防対策に腐心している。[br][br] 十和田市官庁街通りや中央公園緑地が主会場の「市春まつり」(5月5日まで)は、感染対策を講じた上で開催に踏み切った。初日は平日ということもあって人通りはまばらだったが、青空の下、来場者が色づいた桜を楽しんだ。[br][br] 出店が軒を並べる中央公園緑地の入り口では検温とアルコール消毒を徹底しているほか、飲食エリアを指定して食べ歩きを禁止にし、宴会の自粛も要請。人気イベントの桜流鏑馬(やぶさめ)を24、25の両日に実施する一方、官庁街通りの桜のライトアップの時間短縮や歩道の一方通行などで3密回避を図っている。[br][br] 市商工観光課は「遠出せず、県内や近隣に出掛けようというマインドは大きく、できる限りの準備をしてきた」と強調。出店を開設する市青空商店組合の志田博俊会長(69)は「感染対策は大きな負担だが、(春まつりは)市民の憩いの場となっているので、しっかり対策をして迎えたい」と万全を期す構えだ。[br][br] 三戸町の城山公園では「さんのへ春まつり」(5月5日まで)が開幕。名物の桜がちょうど満開を迎えており、まずまずの人出となった。[br][br] 今年はステージイベントは行わず、出店は町内事業者に限定。食べ歩きや宴会を禁止にするなど感染対策を講じた。[br][br] 八戸市から訪れた女性客は「さみしい部分はあるが、感染を防ぐためなら仕方がない」と予防策に理解を示した。[br][br] 出店者の男性は「桜はここ数年で一番ぐらいの咲きぶりだが、『ぜひ見に来てほしい』とは声高には言えない」と複雑な表情。それでも「お客さんが来ているのを見るとほっとする。祭りを開く側と訪れる人が協力してイベントを作り上げる意識が大切ではないか」と指摘する。[br][br] 一方、県内での感染拡大や全国的な第4波拡大を懸念し、イベントを取りやめる動きも出ている。[br][br] 八戸市では「はちのへ公園春まつり」(29日~5月5日)と市緑化まつり(23日~5月5日)の中止が決定。「のへじ春まつり」(24日~5月5日)や「五戸春まつり」(4月中旬~下旬)、新郷村の「牧場まつり」(5月4日)などの中止が既に決まっている。十和田市春まつり会場の中央公園緑地の出入り口では検温所を設置している=20日、十和田市