【東北町長選・解説】融和演出の手腕、行政運営でも実現を

2005年の旧上北町と旧東北町の合併後、旧2町の勢力に分かれて激しい選挙戦が繰り返されてきた東北町長選。旧東北出身で、初当選を果たした長久保耕治氏は「町を一つにする」と融和を訴え、「2町対決」の構図を極力薄めさせる選挙戦を展開してきた。 そ.....
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 2005年の旧上北町と旧東北町の合併後、旧2町の勢力に分かれて激しい選挙戦が繰り返されてきた東北町長選。旧東北出身で、初当選を果たした長久保耕治氏は「町を一つにする」と融和を訴え、「2町対決」の構図を極力薄めさせる選挙戦を展開してきた。[br][br] その象徴となったのが、いずれも町長経験者の竹内亮一氏(旧上北出身)と、斗賀寿一氏(旧東北出身)を陣営に加えたこと。長年にわたって政争を繰り広げてきた両氏の“相乗り”は町民にとって驚きだった。町議1期と政治経験は浅いものの非凡な手腕を見せ、町を二分する主導権争いの解消に期待を抱かせたといえる。[br][br] ただ、これまでの対立関係を超えて構築された陣営には「烏合(うごう)の衆」との見方がつきまとったのも事実だ。政争に慣れ切った町民には、新町政発足後の内部分裂に対する不安も根強い。まずは、町議会でしっかりとした与党勢力を築くのが課題となるだろう。[br][br] 新型コロナウイルスの影響もあって、町の疲弊は進んでいる。長久保氏には選挙戦で融和を演出してみせた手腕を、実際の行政運営でも発揮してほしい。