長野に古民家の保護猫カフェ コロナ禍で横浜から移転

 カフェ「クラシコ」で、保護猫たちの世話をする店主の岡本久美江さん=3月、長野県筑北村
 カフェ「クラシコ」で、保護猫たちの世話をする店主の岡本久美江さん=3月、長野県筑北村
動物愛護団体が保護した猫と過ごせるカフェ「クラシコ」が、長野県筑北村に誕生した。新型コロナウイルスの影響で閉店を余儀なくされた横浜の猫カフェが移転開業。近く宿泊も開始する予定で、店主の岡本久美江さん(52)は、新天地で「幸せな猫を1匹でも増.....
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 動物愛護団体が保護した猫と過ごせるカフェ「クラシコ」が、長野県筑北村に誕生した。新型コロナウイルスの影響で閉店を余儀なくされた横浜の猫カフェが移転開業。近く宿泊も開始する予定で、店主の岡本久美江さん(52)は、新天地で「幸せな猫を1匹でも増やしたい」と意気込む。[br][br] 田園風景が広がる山あいの村に、ひっそりとたたずむ木造古民家。ガラガラと音を立てて引き戸を開けると、人懐っこい猫たちが足元に体をすり寄せてくる。和室では体を丸めて眠る姿も。[br][br] 2014年、横浜で開業。大量繁殖で飼い主が世話できなくなる多頭飼育崩壊や飼育放棄で引き取り手のない猫を動物愛護団体を介して預かり、来店者に触れ合ってもらいながら引き取り手を募集する保護猫カフェを始めた。飼い主が見つかりにくい高齢の猫や障害のある猫を多く受け入れ、これまで約50匹を新しい家族の元へ送り出してきた。[br][br] しかしコロナ禍で昨年2月ごろから客が減少。横浜港では集団感染が発生したクルーズ船の停泊が続き、先の見通せない不安が募った。4月には緊急事態宣言を受けて休業。国の持続化給付金を受給したが固定費の負担は重く、家賃が安い地方物件への移転を決めた。[br][br] 「預かった命には責任を持ちたい」。当時一緒にいたのは猫9匹。共に暮らせる空き家を探し続け、筑北村にたどり着いた。施設改修費はクラウドファンディングで募集。常連客をはじめ全国から目標金額を上回る約270万円が集まった。[br][br] 村に移住し、12月に店をオープン。密を避けるため、現在は日帰り利用に限っているが、近く、宿泊も受け入れる予定で、県内外から希望する声が寄せられている。[br][br] 「猫から得られる癒やしを届けたい」とほほ笑む岡本さん。今後は、自然豊かな環境を生かし、保護猫と過ごす宿泊客向けに、畑で収穫した野菜の提供やキャンプなどのイベントも構想中だ。 カフェ「クラシコ」で、保護猫たちの世話をする店主の岡本久美江さん=3月、長野県筑北村