青森県は9日、県内で13人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。入院者数は49人で、病床使用率は依然として25%を超える。県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「介護施設などでクラスター(感染者集団)が発生すれば、すぐに医療提供体制が逼迫(ひっぱく)する可能性がある。非常に注意が必要な状況だ」と懸念を示した。[br][br] 病床使用率25%は、国の分科会が示す感染状況のステージで、2番目に深刻な「ステージ3」に相当する。新規系統の感染者がほぼ毎日確認されており、大西医師は「市中で感染が広まっている可能性はある」と指摘した。[br][br] 9日の感染者は、保健所管内別で青森市6人、上十三3人、八戸市2人、弘前と東地方が各1人。[br][br] 八戸市で感染が判明した50代の男女2人は職場関係者で、県外への移動歴はなく感染経路が不明。今後は職場関係者約40人の検査を進める。不特定多数と接触がある業種ではない。[br][br] 上十三管内の40~70代の男女3人は、同管内の趣味を共有する場で発生したクラスターに関連。規模は関連を含め計12人となった。[br][br] 青森市で感染が判明した6人のうち、20代女性2人は大規模なクラスターが発生した同市の障害者施設の職員か利用者。30代男性は20代女性のうち1人の知人。クラスター関連は計97人になった。ただ、20代女性1人とこの30代男性は別の経路で感染した可能性もあるという。[br][br] 同市の70代女性は既に感染が判明した人の知人。残る20代と40代の男性2人は経路不明。[br][br] 東地方管内の60代男性は、同管内の高齢者施設で発生したクラスターに関連。弘前管内の60代男性は、東北地方で感染が判明した人の濃厚接触者として検査を受けた。 県内の感染者は累計1144人。