【ワクチン接種】医療従事者の先行接種、重篤化なし 青森県内3病院

医療従事者への接種が進められている新型コロナウイルスワクチン。12日から高齢者の接種もスタートする=2月、八戸市
医療従事者への接種が進められている新型コロナウイルスワクチン。12日から高齢者の接種もスタートする=2月、八戸市
12日から始まる高齢者への新型コロナウイルスのワクチン接種。医療従事者以外を対象にするのは今回からで、青森県内でもむつ、青森両市を皮切りに順次、行われる。接種を受けるかどうかは個々に委ねられており、判断材料の一つとして注目されているのが健康.....
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 12日から始まる高齢者への新型コロナウイルスのワクチン接種。医療従事者以外を対象にするのは今回からで、青森県内でもむつ、青森両市を皮切りに順次、行われる。接種を受けるかどうかは個々に委ねられており、判断材料の一つとして注目されているのが健康への影響だ。先行して接種に取り組む県内医療機関によると、免疫がつくられる過程で起こる発熱や倦怠(けんたい)感といった副反応は、2回目の接種後に増える傾向などが見られるものの、これまでに重篤なケースはなく、いずれも回復しているという。[br][br] 県内のワクチン接種を巡っては、2月22日に青森労災病院(八戸市)で安全性の確認を目的とした医療従事者への先行接種を開始。3月8日からは県内医療機関の医療従事者への優先接種が行われている。[br][br] 現在供給されている米ファイザー製のワクチンは2回接種する必要がある。厚生労働省が公表した先行接種の中間報告によると、接種した人のうち、1回目の接種後に37・5度以上の発熱が確認されたのは3・3%だったのに対し、2回目は35・6%に跳ね上がった。発熱のほか、倦怠感や頭痛なども認められ、特に2回目の接種後に副反応を自覚する頻度が高かった。[br][br] 八戸市立市民病院では706人に1回目の接種を実施。発熱や頭痛、筋肉痛などが見られたものの、重いアレルギー反応「アナフィラキシー」は確認されていない。2回目の接種も進んでおり、同病院感染対策室長の奥島敏美副院長は「2回目の接種翌日に症状が出るケースが多く、ほとんどが翌々日には落ち着いている」と説明する。[br][br] 十和田市立中央病院では525人が1回目の接種を受けた。同病院が行ったアンケートによると回答者322人のうち、8割近くが注射部位の痛みや頭痛、疲労感などを訴えたが、2割は無症状だった。副反応で緊急受診をしたのは2件で、1件は接種から30分後に顔が赤くなり、1件は接種2日後から10日ほど頭痛が続いた。いずれも軽微で回復しているという。[br][br] 県立中央病院では775人が1回目の接種を終えている。対象者へのアンケートでは回答者344人の中で、アナフィラキシーと、アナフィラキシー前に見られる「前駆症状」を1件ずつ確認。いずれも発疹やせき、呼吸苦などの症状があったが回復している。[br][br] 副反応は注射部位の痛みと筋肉痛が多く、接種から2日目をピークとし、7日目にはなくなっていた。筋肉痛は女性の発生率が高い傾向だったという。[br][br] 同病院の北澤淳一感染管理室長は「筋肉痛はインフルエンザワクチンより強い印象があるが、数日で軽快し後遺症が残るものではない」と指摘。「どのワクチンにも副反応はある。可能なら接種を受けてほしい」と呼び掛けている。医療従事者への接種が進められている新型コロナウイルスワクチン。12日から高齢者の接種もスタートする=2月、八戸市