十和田市議が市職員に不当な圧力をかけた疑いがあるとして、市議会が設置した「パワーハラスメント調査特別委員会」(百条委員会)の6回目の会合が8日、市役所で開かれた。1度目の証人喚問で「不当行為があった」と証言した前副市長の西村雅博氏が、2度目の証人として出席。当時、副市長の立場で、不当と認識しながら予算の増額を容認したことについて「金額が少額(約7万円)で、要求に応じざるを得ない職員の立場も考え、やむを得ないと判断した」と語った。[br][br] 疑惑は2021年度当初予算案の編成過程で、庁内への内示予算の段階で堰野端展雄議員が職員に圧力をかけ、市議会が導入するタブレット端末の付属品の予算が復活した―とされる。[br][br] 西村氏は「今まで内示予算に議員が直接口出ししたことはない。結果的に修正させたことが不当要求だ」と強調。増額分を予算化したことについては「応じなければ、その職員に対する報復人事もあり得ると心配した」と述べた。[br][br] 圧力を受けたとされる職員は疑惑を否定しているが、「個人の判断だ。立場的に議員にノーと言える職員は少ない。その立場になって考えると、応じざるを得なかったと考えられる」と主張した。[br][br] 同日は、財政部門の2職員も証人として出席。付属品は必要な事務的経費だと判断し、予算修正した―と改めて証言した。[br][br] 一方、同委員会はこの日、前回証人の戸来伝議員が、不当圧力の情報を寄せた人物についての証言を拒んだ対応に関する取り扱いを協議する予定だったが、判断は次回以降に先送りすることを決めた。次回会合は20日。堰野端議員らに話を聞く。