八戸市八幡に「まちの茶屋 しゃべるばあ~」オープン 地元出身八重倉さんが経営

朝食の日替わりカレーを紹介する八重倉幸子さん=3月下旬、八戸市八幡
朝食の日替わりカレーを紹介する八重倉幸子さん=3月下旬、八戸市八幡
朝カレー、定食ランチ、午後の喫茶、夕方は総菜のテークアウト…。八戸市八幡に今年2月、ユニークな営業形態の飲食店「まちの茶屋 しゃべるばあ~」がオープンした。経営するのは、42年ぶりに首都圏からUターンした八重倉幸子さん(61)。地元にかつて.....
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 朝カレー、定食ランチ、午後の喫茶、夕方は総菜のテークアウト…。八戸市八幡に今年2月、ユニークな営業形態の飲食店「まちの茶屋 しゃべるばあ~」がオープンした。経営するのは、42年ぶりに首都圏からUターンした八重倉幸子さん(61)。地元にかつてのにぎわいを取り戻そうと、地域住民が集い、気軽に会話を楽しめる場所を目指している。新型コロナウイルス禍で、店内で“おしゃべり”を満喫する機会はお預けとなっているが、「地域が盛り上がるきっかけになってほしい」と古里を元気にするため奮闘する。[br][br] 八幡地区出身の八重倉さんは、市内の高校を卒業後に上京。百貨店や化粧品会社に就職し、販売業務に当たった。一時は仕事から離れたが、子育てが一段落した後は金融機関の社員食堂で調理師として働いた。[br][br] 最も長く勤めたのは食品添加物メーカーだ。加工業者向けに、添加物を使ったメニューや商品開発を提案する販促活動を担った。18年にわたり在職し、2019年4月に定年退職した。[br][br] 埼玉県朝霞市に住んでいた八重倉さんは、出身地で第二の人生を歩むことを決意。「海や山の自然がある八戸で暮らそう。そして、地域のために自分ができることがあれば」。仕事で培った調理と接客の腕を生かし、飲食店で地元を元気にしようと一念発起した。[br][br] 昨年8月に八戸へ戻り、はちのへ創業・事業承継サポートセンターや日本政策金融公庫八戸支店の支援を受けながら、準備に奔走。店は市立明治小に近接する空き物件を改装し、2月18日に念願の開業に至った。[br][br] 営業形態は時間帯で変わり、朝食(午前6時~8時)は日替わりのカレー、ランチ(午前11時~午後2時)は週替わりの定食を提供。ティータイム(午後2時~4時)はお茶を味わう喫茶店に切り替わり、夕方(午後4時~7時)には持ち帰り用の総菜を販売する。[br][br] 特に朝カレーは反響が大きく、口コミで話題に。定食はバラエティーに富んでおり、郷土料理とエスニック風料理が同時に登場することも。八重倉さんは「地場産食材を使っているが、ジャンルはノンスタイル。豊富なメニューが話の種になってくれれば」と笑う。[br][br] 店名に込めたように、コンセプトは来店客が会話を楽しむ「井戸端会議」だ。ただ、今は感染防止が第一で、八重倉さんも「黙食」を推奨。「みんなでおしゃべりできる日が早く来てほしい」と願いを強くする。[br][br] 朝方から夜までの営業はハードだが、「生まれ育った古里に恩返しがしたい」と力を込める。長く続けていくため、自身のリフレッシュも大切にしている。[br][br] 国宝が所蔵された櫛引八幡宮が建つ八幡地区。その地域の魅力を発信していくのも、八重倉さんの大きな目標の一つだ。「人と人のつながりが深く、素晴らしいものがある場所が私の地元。飲食店を通して、その良さを伝えていきたい」[br][br] 店は火曜定休。電話は0178(51)8338。朝食の日替わりカレーを紹介する八重倉幸子さん=3月下旬、八戸市八幡