【まん延防止措置初適用】変異株、関西拡大一因 全国波及に警戒

 新型コロナウイルス変異株の広がり
 新型コロナウイルス変異株の広がり
新型コロナウイルス対策として、宮城、大阪、兵庫の3府県で「まん延防止等重点措置」の適用が決まった。中でも関西では、感染力が高まったとされる変異株が急激なリバウンド(再拡大)の要因との見方が強まる。変異株が各地に広まれば全国的な急増を招きかね.....
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 新型コロナウイルス対策として、宮城、大阪、兵庫の3府県で「まん延防止等重点措置」の適用が決まった。中でも関西では、感染力が高まったとされる変異株が急激なリバウンド(再拡大)の要因との見方が強まる。変異株が各地に広まれば全国的な急増を招きかねず、警戒の声があがる。[br][br] 新型コロナの拡大の大きな要因として挙げられるのが、人出の増加と活動の活発化だ。厚生労働省に新型コロナ対策を助言する専門家組織は3月31日の会合で、増加地域では夜間の滞留人口が多くなり、若い世代を中心とした感染者が増えていると分析した。[br][br] これに加えて関西の増加の一因になっていると考えられるのが、変異株の広がり。国内で最も多く検出されている英国株は最大で7割ほど、南アフリカ株では5割ほど感染力が高いとの試算がある。厚労省のまとめでは、国が監視対象とする変異株は3月30日時点で、34都道府県で678人の感染が確認された。[br][br] 地域別では大阪は130人、兵庫は181人と、他の地域よりも大幅に多い。釜萢敏(かまやちさとし)・日本医師会常任理事は「変異株の状況は、特に大阪は無視できない」と話す。[br][br] 国立感染症研究所の脇田隆字所長は、関西では一度かなり感染が抑えられたが、「拡大する時点で変異株が入り込んだ」と分析。そのために影響が大きくなったとの見方を示す。また専門家組織の会合では、関東より関西で割合が高いことに対し、関西の変異株は性質が異なるのではないかという議論も出たという。[br][br] 現在警戒されるのは、大阪から周辺地域へ広がることだ。関東でも今後増えるおそれがある。脇田所長は「移動の自粛は変異株の流出を防ぐためにやるべきだ」と訴えた。 新型コロナウイルス変異株の広がり