青森の農業政策のヒントに 北里大高井教授が論文 日本学術会議叢書に掲載

学術会議叢書で家畜感染症の脅威について解説した高井伸二教授=26日、十和田市
学術会議叢書で家畜感染症の脅威について解説した高井伸二教授=26日、十和田市
日本学術会議会員で、北里大獣医学部(十和田市)前学部長の高井伸二教授(65)が執筆に加わった学術会議叢書(そうしょ)「日本の食卓の将来と食料生産の強靱(きょうじん)化について考える」が刊行された。日本の食と食料生産を取り巻く課題などについて.....
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 日本学術会議会員で、北里大獣医学部(十和田市)前学部長の高井伸二教授(65)が執筆に加わった学術会議叢書(そうしょ)「日本の食卓の将来と食料生産の強靱(きょうじん)化について考える」が刊行された。日本の食と食料生産を取り巻く課題などについて解説。高井教授は「農林水産業が基幹産業の青森県にとって、将来に向けた農業政策を考えるヒントになる」と強調している。[br][br] 高井教授は獣医衛生学と動物感染症学が専門。31日付で定年退職し、名誉教授となる。2017年に県内在住で唯一、同会員に任命されている。[br][br] 日本農業の可能性や気候変動問題、新たな病害虫の出現などについてまとめた10章構成の本書は今年1月に刊行。高井教授は、第4章の「家畜等感染症の脅威」を担当し、家畜生産に甚大な影響を及ぼす伝染病の歴史や食の安全を脅かす今後のリスクなどを解説している。[br][br] 取材に高井教授は「世界的な人口増加で、食糧需要は増大する。日本はせめて国内分の食料をまかなう生産基盤を整えるべきだ」と指摘。「耕作放棄地や高齢化問題による農業の衰退を踏まえ、行政はもっと補助金を投入すべきだ。AI農業を積極的に推進するなどの施策も重要だ」と強調した。[br][br] 日本学術協力財団(東京都)発行。税込み1980円。通信販売で購入可能。学術会議叢書で家畜感染症の脅威について解説した高井伸二教授=26日、十和田市