難関・東京芸大に葛西さん合格 工大二高から3年連続

東京芸術大美術学部絵画科油画専攻に合格した葛西吾子さん
東京芸術大美術学部絵画科油画専攻に合格した葛西吾子さん
八戸工大二高普通科美術コース3年の葛西吾子(わこ)さん(18)=青森市出身=が、難関の東京芸術大美術学部絵画科油画専攻に現役合格した。同校からは3年連続の東京芸大合格。葛西さんは「高校まではキャンバスに絵を描くことが好きでやってきたが、今後.....
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 八戸工大二高普通科美術コース3年の葛西吾子(わこ)さん(18)=青森市出身=が、難関の東京芸術大美術学部絵画科油画専攻に現役合格した。同校からは3年連続の東京芸大合格。葛西さんは「高校まではキャンバスに絵を描くことが好きでやってきたが、今後は紙やプラスチックの板など、いろいろな物に描くことに挑戦していきたい」と意気込んでいる。[br][br] 小さい頃から絵を描くのが好きだった。市内にも絵を勉強できる高校はあったが、制作環境が整った同校が一番本格的に学べると思い進学を決めた。入学後は日本画や彫刻なども試した。その中で筆やはけ、ローラーなど多くの道具を使って描ける油絵にのめり込んだ。[br][br] 東京芸大の油画専攻の募集人員は55人で、倍率は約16倍。難関を突破するため試験前には遅い日で夜8時まで学校にこもり、制作に励んだ。東京にある美術の予備校にも2、3週間通い、技術を磨き続けた。[br][br] 2月下旬から3月にかけて行われた実技試験では、太宰治の小説「人間失格」から抜粋された文章が与えられ、制限時間内にデッサンを完成させる課題が出題された。葛西さんは文章を自分なりに解釈し、人がいた痕跡が残る布団に、光が差し込む様子を表現した。[br][br] 油絵では目の錯覚を利用し、平面の絵を立体的に見せる作品を制作。アクリルガッシュと油絵の具を使い、木の枠に貼った布にしわが寄って見えたり、キャンバスにくぎが刺さって見えたりするよう仕上げた。[br][br] 合格を知った瞬間は「うれしさより信じられないという気持ちの方が大きかった」と振り返る。「これからもっと表現の幅を広げ、将来は作品を作り出すアーティストになりたい」と力強く目標を語った。東京芸術大美術学部絵画科油画専攻に合格した葛西吾子さん