【新型コロナ】県内感染初確認から1年 生活一変、ワクチン見通し不透明

青森県内で新型コロナウイルスの感染者が初めて確認されてから23日で1年が経過した。感染者は22日までに896人、死者は20人に上る。マスク着用や社会的距離の確保、密集回避など感染症対策が不可欠となり、市民の日常生活は大きく変わった。収束の切.....
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 青森県内で新型コロナウイルスの感染者が初めて確認されてから23日で1年が経過した。感染者は22日までに896人、死者は20人に上る。マスク着用や社会的距離の確保、密集回避など感染症対策が不可欠となり、市民の日常生活は大きく変わった。収束の切り札として期待されるワクチン接種は医療従事者向けに始まったが、4月以降の一般向けの接種の見通しは不透明な部分も多い。3月に入ってからも感染者の発生が相次いでおり、感染防止に向け、引き続き警戒が必要となっている。[br][br] 県内の感染者数を居住地(保健所管内)別に見ると、最多は弘前管内の373人で、次いで青森市210人、八戸市133人。人口が多く、クラスター(感染者集団)が拡大した地域で多い傾向がある。今年1月まで感染者がいなかったむつ管内は3人にとどまる。[br][br] 県内で発生したクラスターは計25件。規模が10人未満のクラスターは8件、10~49人は12件、50~99人は4件、100人以上は1件だった。 最大規模は10月中旬に弘前市の接待を伴う飲食店から拡大し、一連の感染者数は計186人に上った。クラスターは学校にも及び、昨年12月末から今年1月にかけて、弘前管内と青森市の高校計3校で確認されている。[br][br] 感染者を年代別で見ると、最多は40代の164人で、次いで10代の138人、50代の128人の順。10代の感染者は、学校クラスターの発生で増加したとみられる。[br][br] 県内でのワクチン接種は、青森労災病院の医療従事者向けの先行接種を皮切りにスタート。4月5日の週には、65歳以上の高齢者向け優先接種のワクチンが青森市とむつ市へ配送される。その後、一般向けの接種が行われる予定だが、日程や供給量の見通しは不透明だ。[br][br] ウイルスの変異株の広がりも懸念される。3月に入り、県内でも1件が確認された。感染力が強い型ではなく、ワクチンが効きにくくなる型とされる。ワクチンの効き目に影響がある変異型が広がれば、効果に影響を及ぼす可能性もある。[br][br] 県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「特に3月下旬から4月上旬は転勤や進学などで人の移動が多くなる。会食などで人と会い、集まる回数が増える。基本に立ち返って感染対策を行うことが大切だ」と呼び掛けている。