奥入瀬渓流沿いを通る国道102号の将来的な交通形態を話し合う、奥入瀬渓流利活用検討委員会(委員長・石田東生筑波大名誉教授)は23日、青森市で第13回会合を開いた。事務局の青森県は将来的な交通規制と入域料(協力金)の徴収を見据え、2022年度からマイカー規制の際に、全ての来訪者から入域料の徴収を目指す実施方針案を示した。[br][br] マイカー規制は、紅葉シーズンに国道102号惣辺―子ノ口間(約10キロ)で毎年実施。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、近年は10月下旬の平日と週末の4日間を連続させる形で行っている。[br][br] だが、代替交通手段として運行しているシャトルバスは収支が厳しく、大幅な値上げは現実的でないのが現状。このため、全ての来訪者から入域料を徴収する運営方法に転換し、将来につなげたい考えだ。[br][br] 21年度のマイカー規制実施方針案では、22年度からの入域料の徴収に向け、観光、バス事業者に対する事前広報や地元関係者と調整を図る。徴収する場所や方法、入域料の金額設定、使途についても地元関係者と協議していく。[br][br] シャトルバスチケットの名称も「(仮)奥入瀬フィールドミュージアム入場券」に変更し、来訪者への意識付けを行う。[br][br] 入域料徴収を巡っては、国道102号の迂回(うかい)路となる「奥入瀬(青ぶな山)バイパス」開通後の「歩く奥入瀬」の実現に向け、地元関係者で構成するワークショップが今年2月、新たな交通システムや持続可能な運営方法の整備方針に盛り込んでいた。