青森県などは16日、青森市13人、弘前保健所管内1人の計14人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。いずれも軽症で、同市の飲食店「泰苑」で発生したクラスター(感染者集団)に関連。県と市は市内にある別の飲食店と事業所の2カ所で、新たなクラスターが発生したとの認識を示した。青森テレビ(ATV)は同日、同市の本社に勤務する6人の陽性が判明したとして、クラスターが発生したと発表した。市内で発生した三つのクラスターの感染者は計37人。県内の感染者は累計877人となった。[br][br] 同市の感染者のうち、20~60代の男女8人は、新たにクラスターが発生した飲食店の利用客。このほか50代と60代の女性2人は、既に感染が判明しているこの飲食店の従業員の知人や同居人だった。[br][br] この飲食店は、泰苑の利用客で既に感染が判明している50代男性も使用。市は感染のリスクがある9~11日の利用客を特定し、検査も終了しているとして、店名を公表していない。[br][br] ATVでは本社に勤務する20代男女の社員計2人が新たに感染。20代女性と同居する50代女性1人も感染した。ATVによると、接触者は自宅待機とし、接触者以外の従業員にはPCR検査を順次実施している。[br][br] 残る弘前管内の40代女性1人は、泰苑のクラスターに関連する感染者の職場関係者。[br][br] 県によると、これまでにクラスター関連で約370人の検査を実施。県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「接触が少なくても感染している例もあり、感染力が高いとみられる。時期や濃厚接触者の範囲を広げて調べる必要がある」との見方を示した。[br][br] 同市の小野寺晃彦市長は会見で「複数の飲食店を重複して利用することは一定の感染リスクを高める。複数の飲食店の利用や、深夜の飲食は自粛してほしい」と呼び掛けた。[br][br] また、ATVは「これ以上感染が広がらないように、事業所の消毒作業と予防対策を徹底する。多大なご心配をお掛けしていることをおわび申し上げる」とのコメントを出した。