【連載・聖地でファイト八戸西】(上)交流相手の八戸高等支援学校

八戸高等支援学校の「ボール修繕職人」として、八戸西ナインに貢献してきた小貫晃輝さん(左)と吉田望さん
八戸高等支援学校の「ボール修繕職人」として、八戸西ナインに貢献してきた小貫晃輝さん(左)と吉田望さん
19日開幕の第93回選抜高校野球大会(センバツ)に、青森県勢初の21世紀枠で出場する八戸西ナイン。6日には練習試合が解禁となり、関東、関西のチームを相手に一冬の練習の成果を確かめながら本番に備える。そんなナインを側面から支え、陰ながら応援を.....
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 19日開幕の第93回選抜高校野球大会(センバツ)に、青森県勢初の21世紀枠で出場する八戸西ナイン。6日には練習試合が解禁となり、関東、関西のチームを相手に一冬の練習の成果を確かめながら本番に備える。そんなナインを側面から支え、陰ながら応援を送り続けている人たちがいる。チームにとって欠かせない、強力なサポーターを紹介する。[br][br] ◆   ◆   ◆[br][br] 「八戸高等支援学校(八高支)のみなさんのおかげ」―。今年1月29日の出場校選考委員会で八戸西の春夏通じて初の甲子園出場が決まると、八高支にはすぐさま八戸西の小川貴史監督から感謝のメールが届いた。八高支との交流などが日本高野連に評価され、21世紀枠で選出されたからだ。[br][br] 小川監督が八高支の教員を務めているのが縁で、両校は2019年春から交流を続けている。八高支の生徒はナインが練習で使ってぼろぼろになったボールをビニールテープで修繕する「リサイクルボール」の活動で八戸西を支えている。[br][br] 八高支にとっては今回、ナインと一緒に甲子園への“切符”をつかんだ格好だ。3年の吉田望さん(18)は「少しでも貢献できたことがうれしい」と笑顔を見せる。[br][br] ボールの修繕作業にはリサイクル班の生徒23人が携わるが、特に吉田さんと1年の小貫晃輝さん(16)は、効率良く多くのボールを修繕する“職人”として評判だ。2人は八戸西の甲子園出場決定以降も週に100球以上を修繕しており、「やりがいを感じる」と目を輝かせる。[br][br] 八高支はリサイクルボールを送るだけでなく、ナインを定期的に学校に招待し、一緒に障害者スポーツや畑作業にも励んでいる。吉田さんは「礼儀正しくて、かっこいい人たち」と好印象を持っているという。ただ、甲子園は「テレビで見る世界」。身近な選手が大舞台で活躍する姿はまだ想像できない様子だが、心は一つ。「野球のルールはよく分からないけれど、画面越しにしっかりと応援したい」と気合十分だ。[br][br] 今月1日にはナインが関西入り後に使うリサイクルボールを、学校活動を通じて購入した真新しいボールバッグに詰めて贈り、両校はさらに絆を強めた。小貫さんは「僕らが修繕したボールが、大きな球場で使われると思うとワクワクする。ぜひ勝ってきてほしい」と期待を寄せていた。八戸高等支援学校の「ボール修繕職人」として、八戸西ナインに貢献してきた小貫晃輝さん(左)と吉田望さん