天鐘(2月28日)

司会者が質疑応答を進行する「記者会見」、歩きながら質問を向ける「ぶら下がり」、歩を止めて質問に応じる「囲み」など取材の形式も多様。大方は事案の軽重でパターンが決まる▼ぶら下がりは歩きながらの一言二言。きちんと答えるべきだと判断したら立ち止ま.....
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 司会者が質疑応答を進行する「記者会見」、歩きながら質問を向ける「ぶら下がり」、歩を止めて質問に応じる「囲み」など取材の形式も多様。大方は事案の軽重でパターンが決まる▼ぶら下がりは歩きながらの一言二言。きちんと答えるべきだと判断したら立ち止まり、囲みに応ずる。重要事項なら当然会見を開き、手続きを踏んで質疑応答になる▼政府は先週、新型コロナ対策本部を開き、京都、大阪、兵庫など6府県の緊急事態宣言を月末で解除すると発表。「首都圏は宣言が続いており、今会見をやれば“緩み”に繋(つな)がる」との判断から会見を取り止めた▼官邸玄関でぶら下がりから囲みの取材には応じたが、これまでは宣言に絡む案件には会見で応じてきたのになぜ? 首相の長男から高額接待を受けた山田真貴子内閣広報官“隠し”では―との詰問が相次いだ▼会見が緩みに繋がるとは全くの「詭弁(きべん)」。長い自粛に耐えて感染を抑え、解除を手繰り寄せた国民の努力と協力があったればこそ。緩みは首相親子をはじめ“夜の街”に繰り出した政治家にこそ向けられるべきだ▼懐刀の山田氏は首相会見は勿論、政権の不都合な真実は体を張って守り抜くだろう。NHKへの“抗議電話問題”もある。官邸や与党内にさえ残留人事には「さざ波が立っている」という。7万円の高額接待も凄いが、真相が遠ざけられる損害の方が遥かに甚大だ。