コロナ下で注目浴びる小規模林業 副業や新たな収入源に

参加者が作業道づくりを学んだ林業塾=20日、階上町
参加者が作業道づくりを学んだ林業塾=20日、階上町
新型コロナウイルス感染症による経済的な影響が広がる中、林業を新たな収入源として普及させようとする取り組みが青森県内で始まっている。目指すのは、森林組合や業者任せではなく自家伐採で行う小規模な「自伐型林業」で、2月上旬から階上町で「林業塾」が.....
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 新型コロナウイルス感染症による経済的な影響が広がる中、林業を新たな収入源として普及させようとする取り組みが青森県内で始まっている。目指すのは、森林組合や業者任せではなく自家伐採で行う小規模な「自伐型林業」で、2月上旬から階上町で「林業塾」がスタート。県内の14人が、経営につながるノウハウを学んでいる。[br][br] 自伐型林業は、山林所有者や住民が高密度に作業道を整備し、少しずつ伐採を進めて木材を販売する方法。持続的な経営が可能で、環境への負荷も小さいとされる。作業に使うのは小型の重機や軽トラックで、参入ハードルが比較的低く、中山間地域の産業創出につながるとして、注目が高まっている。[br][br] 林業塾は、日本民間公益活動連携機構が休眠預金を活用して行う新型コロナ支援事業の一環で、一般社団法人「東北・広域森林マネジメント機構」(岩手県釜石市)が青森、岩手、宮城の3県で展開する。青森県の運営は八戸市の民間組織「青森フォレストワーカーズ」(平野賢志代表)が担い、他の2県に先駆け、今月7日に開講した。[br][br] 講習は無料で、9月まで計26回の予定。座学と実技でチェーンソーの取り扱いや木材の集積方法など、実践的な技術を身に付ける。20日は、徳島県で自伐型林業を営む橋本光治さん(74)を講師に招き、小型のバックホーを使った作業道づくりを学んだ。[br][br] 参加者には、別分野から林業参入を目指す人もいる。コロナ禍でイベント出店の機会がほとんどなくなったという、野辺地町のコーヒー専門店店主・板橋諒さん(34)は「ゼロから勉強し、本業と組み合わせた事業を探りたい」と意欲を語った。[br][br] 平野代表は「自伐型は副業にも適している。受講生の中から林業に携わる人が出てほしい」と期待した。参加者が作業道づくりを学んだ林業塾=20日、階上町