【八戸えんぶり】「来年こそは」思い強く 長者山で中止奉告祭

五穀豊穣と悪疫退散の願いを込めて参拝する太夫たち=17日午前10時15分ごろ、長者山新羅神社
五穀豊穣と悪疫退散の願いを込めて参拝する太夫たち=17日午前10時15分ごろ、長者山新羅神社
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、約800年の歴史を持つ民俗芸能「八戸えんぶり」が中止となったことを受け、本来の開幕日に当たる17日、八戸市の長者山新羅神社では中止奉告祭が執り行われた。神社の総代らが出席したほか、取締えんぶり組の親方らが.....
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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、約800年の歴史を持つ民俗芸能「八戸えんぶり」が中止となったことを受け、本来の開幕日に当たる17日、八戸市の長者山新羅神社では中止奉告祭が執り行われた。神社の総代らが出席したほか、取締えんぶり組の親方らが代表して参拝。参加者らは北国に春を呼び込んできたえんぶりの伝統をかみ締めながら、五穀豊穣(ほうじょう)と悪疫退散への願いを一層強くした。[br][br] 豊年祈願祭を兼ねた中止奉告祭には、神社の責任役員や総代12人が参列。太鼓の厳かな音色とともに開始し、柳川浩志宮司が中止についての祝詞を奏上。全員で祭壇に玉串をささげ、地域の安寧を祈願した。[br][br] 柳川宮司は「今年は多くの人が悔しい思いをした。えんぶりの伝統を絶やさずに、これからもえんぶり組とともに継承していきたい」と思いを語った。 中止奉告祭に先立ち、えんぶり「発祥の地」とされる筆頭取締の売市えんぶり組が各組を代表して参拝。お囃子(はやし)の音色が響く中、拝殿で太夫が拝礼し、続いて各組の親方たちも穏やかな春の訪れを祈った。[br][br] 売市組太夫の橋本翔さん(20)は「静かな2月になったが、中止になったことで、これまで以上にえんぶりの伝統を守る決意が強くなった」と力を込め、横町えんぶり組代表親方の髙橋一義さん(50)も「来年こそは組のメンバーと一緒にえんぶりの衣装を着て参加したい」と話した。五穀豊穣と悪疫退散の願いを込めて参拝する太夫たち=17日午前10時15分ごろ、長者山新羅神社