八戸市南郷地区出身の村田麻未さん(32)が「絵本アーティスト」の夢をかなえ、昨春から地元で活動を続けている。「REGULUS(レグルス)」という作家名でこれまでに6冊を書籍化しており、「絵本の世界を通して子どもたちに心の変化を与えたい」と話している。[br][br] 元々、絵本や子ども向け教育番組に関心があり、育児が落ち着いた3年ほど前から会員制交流サイト(SNS)上で自作した絵本の画像などを公開し始めたところ、「癒やされる」「温かい気持ちになった」など好反応が相次ぎ、「読んでくれる人がいるなら」と一念発起。SNSを通じて縁も広がり、インターネット上での販売に結びつけた。[br][br] 村田さんの作品は、優しい色使いや唯一無二の世界が魅力だ。デビュー作の「おにだって豆がたべたい」は、節分で投げる「豆」に興味を持った鬼を描いた作品。最新作の「えほんのおうち」は、村田さんが絵本を寄贈するなど交流が深い八戸文化幼稚園内にある同名の図書ホールから着想を得た。[br][br] レグルスという名前は、しし座を構成する1等星から取った。実在する星の名前を用いた作品もあり、「子どもたちの好奇心や探究心につながってほしい」との願いも込めている。[br][br] 埼玉県に住んでいたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて昨春から家族と共に南郷に戻っている。散歩が日課で、「南郷の自然から刺激を受けており、絵本の内容がすらすらまとまる」と古里のありがたさも実感している。[br][br] 村田さんの作品は現在、八戸ブックセンターに展示されている。