青森県は25日、県産ブランド米「青天の霹靂(へきれき)」の2021年産の作付け予定面積が、前年比16%増の1866ヘクタールと2年連続で増加する見通しを発表した。新型コロナウイルスの影響で、県産主力米「まっしぐら」など業務用米の売れ行きが落ち込む中、家庭向けの需要が安定し、農業者の生産意欲の向上につながったとみられる。[br][br] 作付面積は、県内の集荷団体への聞き取りを基に毎年集計している。[br][br] 県農産園芸課によると、生産するのは35経営体増の717経営体。1経営体当たりの作付面積は、0・3ヘクタール増の2・6ヘクタールで過去最高の20年産を上回った。[br][br] 近年は高品質生産と収量確保の両立が進み、生産に取り組む大規模農家が増加。10ヘクタール以上の生産者は20経営体で、前年より4経営体増えた。[br][br] 県の生産方針では、23年産で2100ヘクタールの作付けを目指している。同課の近藤幹三課長は「高品質生産が最も大事。品質維持と収量の安定化を進めていきたい」と生産基盤の構築を図る考えを示した。[br][br] 全農県本部米穀部によると、20年産は販売を開始した昨年11月から今年1月にかけて、19年産とほぼ同じ売れ行きで推移している。[br][br] 成田具洋部長は「高級品種はリピーターを獲得し、一定の需要を確保している」とし、「家庭向けの消費を安定させつつ、ファン拡大に向けPRを進めていきたい」と述べた。